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主人公はu15の少女たち。 主な内容はいじめ文学。このサイトはアダルトコンテンツを含みます。18歳以下はただちに退去してください。
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『兇状もちの少女、あるいは犬~プラナ3』
 
  柿生の言葉がみずなの心を多少なりとも柔らかくしたのは事実である。だから身を固くしながらに身体をこの女子高生に任せることにした。
「こんなに身体を固くしちゃって、カコったら・・・」
「じゃ任せるわ、プラナを散歩に連れていくから、よろしく好きに食べ物を漁っていいからね」
「伯母さんたら、まるで犬みたいに」
 みずなは、柿生が無理に笑い声を出したのがわかった。背中というか、尻を彼女の方向に向けているために表情は見えないが、眉間に皺を寄せていることは容易に想像できる。とたんに不可思議な親近感を覚えた。
 振り返ってみると女子高生と目が合う。とてもかわいらしい容貌というよりほかにない。同じ血族とはいっても、桃子を単純にソフトにしたという感じではない。ただ美人という大まかなカテゴライズならば同じ箱に入れてもいいだろう。
 もしも、みずなが同級生ならば同じクラスになった初日に友人として立候補したい相手だろう。おそらく友人に事欠いた体験がないにちがいない。それは彼女だけの印象ではなくて、100人の同じ年頃の少女にきけば、90人以上は彼女の意見に賛成するであろうと、思われるほどの美少女である。
 そんな美貌を陰鬱さが影を添えている。しかし、みずなの身体を洗う手はあくまでも優しく、彼女の動物への愛を暗示しているかのように思えた。むしろそれゆえに痛々しい。少女は何とか話しかけようと試みるが言葉はまったく通じない。おそらく、わんわんとしか聞こえないのだろう。
 それでも、しつこく続けていると、やがてしくしくと泣きはじめた。そして、わけのわからないことを言い出したのだ。
「柿生はねえ、不合格だって。不合格になると次の日は誰にも口をきいてもらえないんだよ。せっかく頑張ったのにね、みんなが楽しんでもらえるように・・・・・」
 まるで臼で穀物を引くような重々しさで言葉を、柿生は発していく。それはわかるが、それだけでは何のことなのかわからない。
 少女は涙を流しながらも、洗いが終わって、シャワーによる注ぎ、そして、ドライヤー、それらの手順はキビキビとこなしていく。その姿が痛々しくて、たとえ言葉にならなくても思いを音声化する作業を止めようとはしない。
「カコは優しいね。私のこと、嫌ったりしない・・だけど、柿生は学校で嫌われてるんだよ。だから、みんなを喜ばせなさいって・・・」
 嗚咽のせいで言葉が途切れ途切れになるが、その断片を突き合わせると、みずな、彼女の実体験を含めてきわめて合理的な結論を出した。この女子高生はいじめられているにちがいない。
 みずなにできることはなんだろうと、考えたが、言葉がいっさい使えない以上、できることは吠えることと、目を絶対に逸らさないことだけだった。自分はあなたのことを思っているのだと、目を通じて送ることだけを念じた。プラナもそれに近いことを言っていたような気がする。
 伝わったのか、伝わらなかったのか、柿生は乾かせたばかりのみずなの身体に顔を埋めてきた。
「辛い、死にたい・・・どうして、みんなに認めてもらえないんだろう。きっと、柿生がが悪いのよね・・・」
 違うよ、違うよと少女は叫んだが、犬の身となった少女にはそれを伝える術は完全に奪われていた。
 さらに女子高生の独白は続く。
「今日は、ねえ、みんなに喜んでもらおうと精一杯のことはしたのよ、友達がくれたアドバイスにも従ったし・・・」と柿生は携帯を見せると。
「・・・・・?!」
 そこには、制服姿の少女がスカートを振り上げて笑っている画像が液晶画面に映っていた。まちがいなく、柿生自身であって、そこは彼女が通っている高校の教室だろう。
「朝、学校についたらね、あらあ、柿生ったら、パンティを履いてくるのを・・忘れちゃいました・・・・って大声で叫びながら、こういう格好をするの、どうやら声が小さすぎたみたい。それに本当にうれしそうじゃないって、男子に言われちゃった。放課後、みんなで私を採点するの・・・・」
 「ヒィイイ?!」
 とつぜん、股間に異物感が広がってきたので、思わずみずなは声を出してしまった。彼女の指が局所に突入してきたのだ。この世界における犬に対する人間の、当然の愛情行為である、らしい。
 しかし、敏感にみずなが拒絶したことを覚ると指を引っ込めて、さきほどよりもずっと激しく泣きはじめた。
「ご、ごめんね、まだ柿生はあなたのお友達になっていないもんね、まだ合格点をもらってないもんね、こんなことしてごめんなさい・・・・」
「柿生さんはもしも、あなたが望めばの話だけど、友達だよ!」
「心の中でもっと強くイメージしなさい。そうしないと伝わらないよ、もしも柿生を思う気持ちがあるならば・・・・」
「え?プラナ?散歩中じゃ・・」
 彼女たちが帰ってきたと思ったが、帰宅を知らせるブザーは鳴っていない。すぐにプラナとの会話によって数キロ離れた先であっても犬同士ならばコミュニケーションが匂いによって可能なことを思い出した。きっと、自分はそれをやっているにちがいない。
「柿生さん、そんなの絶対におかしいよ。みんなが間違ってるんだよ!あなたは悪くないわ」
 柿生は両手で顔を覆って泣き崩れている。みずなは、どうにかして腕と腕との間に生じた狭い空間に顔を突っ込んで、彼女の顔に近づくべく努力をする。息苦しいが、少女から伝わってくる哀しみの量はただ事ではない。このまま返したら自殺しかねない。なんとか潜り込もうとする熱意が、女子高生が作った壁を取り払ったようだ。涙でぬれた美少女の顔が視界いっぱいに飛び込んできた。
 みずなは自分に対して、「自分は犬だ。犬ならばすべきことをする」と暗示をかけた。すると、身体が勝手に動いた。少女は柿生の顔に舌を伸ばしていた。
「か、カコちゃん?!ウウウウ・・・・あ、ありがとう・・・・」
 彼女の頬がすべすべなことが舌を通じて伝わってくる。自分の行為が細やかな幸福感をもたらしていることもわかる。自分の気持ちはどこまで伝わっているだろうか?
 
柿生はドラッグをやっているような恍惚の中にいた。
 カコを抱いていると、まるで人間の友達と一緒にいるような気がする。いつまでもこの子と一緒にいたいという思いが身体を貫く。相手が犬とはとうてい思えない。これほどまでに自分の感情の機微を読み取って、それだけでなく返してくれる。こんなことは人間の、両親や伯母ですらなかったことだ。
 自分はきょうだいもなく、大人ばかりの間で育ったから、かもしれないが、同級生と交わるのが幼いときから苦手だった。それゆえに常に隣にいた動物だけが彼女の友達だった。この年齢になるまで幾多の動物の生死と付き合ってきたが、これほどまでにいつまでも寄り添っていたいと思うことはなかった。どうしても自分の家に連れて帰りたくなった。
 ほどなく暗証番号を外から打ち込む音が聞こえた。伯母とプラナが帰宅したのだ。しかし、カコを連れて帰りたいとまさか口に出せるわけもなく、バッグを携えると帰宅しようとした。
「こんな夜更けに高校生が一人で町に繰り出すつもりなの?」
「・・・・」
 叔母の顔を見続けるのは怖かった。いまにも、カコがほしいと言ってしまいそうになりそうだからだ。いつの間にか、親友のように信頼しているはずの彼女にも自分の内面を押し隠すようになってしまった。無意識のうちに両手が握られる。
 目敏い桃子がそれを見抜かないはずがない。
 できるだけ優しい声で言ったつもりだろうが、かなり口調がきつくなっているであろうとは、自覚しながらも完全に口と舌を制御できるわけではなかった。
 「いったい、どうしたっていうのよ?」
 「伯母さん、私、この家の子になってもいい?伯母さんの養女にしてくれない?」
 次の瞬間、被発言者よりも、発言者のほうがよほど絶句していた。自分がとんでもないことを言ってしまったことに驚いた。それを肉体に発露させた結果が、バッグを持って一目散に退散することだった。
 いけない、柿生さんをこのまま町に出してはいけない。
 本能的にそう思ったみずなは、女子高生に飛びかかろうと身構えたが、何か巨大な袋のようなものに行動を阻止された。
「愚かもの、自分が前科者であることを自覚しなさい」
 まるで母親に赤子が行動の自由を奪われるように、みずなは全身をプラナに抱き留められた。言っていることは今までと変わらずにきついのだが、彼女からあふれてくるオーラーは譬えようもなく温かかった。
 
「か、カコちゃん・・・・」
 柿生はただ茫然と、まったく動物らしくない一連の行動を見下ろすことしかできない。いったい、何が目の前で展開しているのだろうか?
 いま、確かにカコが自分に飛びつこうとしたが、しかし、プラナによってあえなく阻止されてしまった。おそらく、その行為の動機は自分を家から出したくなかったのだ。そのつぶらな黒い目は自分に対する心配で満ちている。
 動物に関しては専門家であるはずの、伯母ですら首をひねっている。
 「ウウ・・ううぅ・・・うう・・!?」
 そんな様子を眺めていたら無意識のうちに涙が頬を伝って、嗚咽がそれを追いかけた。カコやプラナならばともかく、伯母がいるところでこんなみっともないことになるなんて、少女は耐えられなかった。高校に入ったら友達ができて楽しくやっているのだと、そう伯母に安心してもらえているとおもえば、演技することも厭わなかった。
 それが惨めにも壊れてしまった。
 バッグを落としたことにすらまったく気づかずに、柿生はうずくまると大声を出して泣き出した。
 あっけにとられたプラナが、みずなを抑えつけている力を弱めると、彼女は一目散に柿生に向かった。そして、まるで猫のように身体を添わせると、自分がおかしいことをしていることに気付いた。そうなのだ。あくまでも自分は猫ではなく、犬なのだから、彼女を慰めるためにも柿生の顔を舐めなければならない。そして、それをものの見事に実行したのであった。
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『兇状もちの少女、あるいは犬~プラナ2』
  桐野桃子は、貯めていた書類の整理を終わると仕事部屋から出てきた。ちょうどカコとプラナがじゃれ合っているところだ。今の今までみずなが自分の性器をプラナに舐めさせていたところだが、やがて、それは逆になるであろうことは、たとえ、トウコが獣医師でなくても容易に想像がつくところだろう。
 プラナが、今まで埋めていたカコの性器から細い口を出すと、踵を返して、彼女の方向に尻を向けて横座りした。
 しかし、カコはおずおずと立ち尽くしているだけで、プラナの要求に応じようとしない。この犬は、生後一年を経ているはずなのに、これまで多くの犬猫と接してきた獣医師の本能としてのことだが、平均からずれるというか、あるいはそれどころではなく犬という枠組みに当てはまらない個性の持ち主のような気がする。
 あたかも人間と対している気になるのはどうしたことだろう。
 しばらくして、意を決したようにカコはプラナの股間に顔を持っていこうとするが、場所が違うのか、哀れにも何度も足蹴にされてしまっている。五回目でようやく正しいところに舌を伸ばしたが、やり方がまずいのか、まったくプラナは気持ちよくないようで、何度も吠え掛かって、カコを怯えさせてなんとか技術を習得させようという努力は見て取れたが、終いには立ち上がってしまい、自分の居場所へと向かってしまった。
 怯えながらもプラナに付いて行こうとするが、すぐに再び吠え掛かれてしまい、まるで人間の子のように前足で顔を隠して呻く姿などは、桃子の憐みとともに微笑を誘う。カコはそれでもストカー行為を止めようとしない、そう判断したプラナは、踵を返すと目にもとまらぬ速度でカコの首に噛みついた。
 とても見ていられなくなった女性獣医は、カコを抱き上げた。

 みずなはただ泣きじゃくっていた。
 自分はいま、犬の性器を舐めていたのである。
思わず、諏訪良子や頼子の性器を同じようにするように命じられたことを思い出す。さすがに衆人環視の教室ではなく、体育館準備室という密室の中だった。用具が詰め込まれたとても狭い部屋で閉所恐怖症の少女は、そこに連れてこられただけで窒息すると思ったほどだ。歴代の、生徒たちの汗が用具に滲みこんでいるのか、何かが異常発酵したような酸っぱい臭いで呼吸すらままならない状況だった。そんな場所で人の性器という、ふつうでは目の当たりにする場所ではないところに舌を伸ばすことを強制されたのである。その日はさすがにニコヤカに笑いながら家族と夕食を共にする気分にはなれずに、ずっとトイレの中で吐いていたことを思い出す。
 今回は、自らの意思で、しかも種族の違うべつの生き物の性器を舐めたのだ。しかも、その相手は満足できなかったらしく。少女を足蹴にして部屋の奥に去ろうとしている。
「何をみてるのよ!まだ噛みつかれたい?!」
「・・・・・・」
 自分はこの人に受け入れられたいと思っているらしい。どうやら、性器を舐めあうという行為は、この世界の、この種にあっては単なる社交行為のようなものらしい。自分はこの世界ではあくまでも犬であって、郷に入っては郷に従うべきかもしれない。だが、だからといって・・・・・。
 
 プラナは不思議だった。この、カコという犬はどうみても外見は自分たちと同じ種族だが、人間にしかみえない。トウコと同じにおいがする。しかも自分に素直になれば自分はこの子を好いているらしい。しかし犬としてこの世に生み出された本能と理性が拒絶する。
 だから、今も歯をむき出して噛みつかんばかりの姿勢を保っている。おそらくトウコは不可解に思っているにちがいない。彼女に見せているペルソナからはありえない行為だからだ。犬という種族が人間という未成熟な種族に対してとるべき親としての態度、もしかして、それはいま、目の前で小さくなっている子犬に対して示すべきではないのか、プラナは、自分に対して踵を返してすごすごと去ろうとするカコに向かっていった。
 子犬は、またもや噛みつかれると誤解したようだ。
 逃げ出そうとしたが、哀れにも恐怖のあまり腰が抜けてしまったようだ。いや、それだけでない。黄色い水たまりがカーペットに見る間に広がっていく。
「クウン・・・クウン・・・クウン!?」
「あらまあ、カコったら・・・え?プラナ?」
 プラナは、叱ろうとして前に出た桃子を制した。そして、あろうことかカコの、自らの排泄物で濡れた下半身を舐め始めたのである。
 このような愛情表現はいままで桃子は見たことがなかった。新しいデーターを得たという知的な喜びと、精神の奥に隠された、鍵のかかった扉が開いたかのような驚きが彼女の視床下部に広がって溶けて消えた。
 桃子は、幼いころから動物が好きで長じてからは獣医師になるという、いわば、動物漬けの人生を送ってきたわけであって、その間に付き合った犬の数はそれこそ常人の数倍をとなる。その中でプラナほど優しい犬と出会ったことはない。それがカコと出会ったとたんにありえないほどに激しい拒絶反応を示した。この犬について知らない人がみればごく普通の態度に思えるだろう。動物はたとえ人間に飼われているにしても、警戒心をその心に宿しているものである。はじめて出会った相手ならば、あのていどならば過剰とはふつうは言わないし、だれも気にも留めないだろう。
 
 みずなは、人間としての屈辱感を身体のどこかに押し隠しながらも、プラナの、ふさふさの胸のなかに抱かれていた。望んでもいないはずなのに、性器の奥からネトネトしたものが分泌されているのがわかる。
 心臓の鼓動がどきどきしている。5歳か6歳のころ、大人の酒宴に乱入して、真っ赤なぶどうジュースを口にしたことを思い出す。思わずそれを吐き出そうとして、母親のしつけを思い出して呑み込んでしまった。かえってそのせいで叱られることになるのだが、そのときのことを思い出した。
 プラナの心音も温かに伝わってくるが、こちらは母親のそれを彷彿とさせるように静かで穏やかだ。しかし少女とは違って力強い大人を感じさせずにはいられない。なんということだろう犬を相手にこんなことを感じているのだ。みずなの、辛うじて生き残っている人間の部分が抗議の声を上げている。
 おまえは人間の女の子なんだぞ、恥ずかしくないのか!?
 しかし、ボロ雑巾になるまで痛めつけられた少女の心は、やさしさに飢えていて、それに飛びついたのである。気が付けば濡れそぼった股間をプラナに押し付けだしていた。そして、長毛種で高貴な犬もそれに応じている。
 少女は、久しぶりに母親に抱かれている、否、子宮のなかの羊水に守られている感覚を味わっていた。一種、麻薬の効果に似た、危険性を帯びた快感だがそれに気づくほど少女に精神的な余裕があるはずがない。
 奴隷となるならば、他人によって、ではなく、自らの本能のそれになった方がよかった。もちろん、意識的にそう思ったわけではない。理性、感情、自我、無意識、それらが粘液で満たされている性器のようにめちゃくちゃになっていた。ただ、ひたすらに局所を弄り回してほしかった。身体が刺激を求めている。それは相手が誰でもいい、というわけではない。
「きゃははは!触れるだけで濡れるのね、相手が誰でもいいんじゃない?この淫乱、変態女は!?いっそのこと動物にやらせようかしら?」
 性的ないじめを受けているときに、諏訪良子や伊豆頼子にさんざんそのような罵声を浴びせられたが、けっして、そんなことはないのだ、いや、真実はそうあってほしい・・。木端微塵になった理性を一粒ずつ集めながら、辛うじて少女は自我を保っていた。
 いじめられているときもこのような心持だったが、プラナに愛撫されている、今は何か、どこかが違う。相手の軍門に下るべきか、否か、その葛藤は変わらないのだが、良子たちの行動の動機が嗜虐心と好奇心なのに比較すると、プラナは純粋な母性本能のような気がする。
「ぁあうぅ・・」
 この後、正気に戻った後に何が待っているのか、聡明なみずなにそれがわからないはずがなかった。ただ、わかりたくないふりをしていた。いわゆる、自己欺瞞である。美少女は、ただただ一時的な快楽を求めて深い眠りのなかに入っていった。

 「本当に汚れちゃたわね・・・キレイキレイしましょうね」
 桃子は、カコを風呂に入れていた。36度、人間にとってはぬるま湯にしか思えないだろうが、犬にとってはこれほどが適温なのである。犬の皮膚は、人間の数倍は敏感だといわれる。
 彼女自身の尿で汚れた身体を洗い落とさなければならない。
 浴槽に入れようとしても、まったく暴れるようなことはなかった。常々、躾の行き届いた犬だと思う。すこしばかり洗う手に力を込めても、それは桃子のいじわる心と愛情が奇妙に入り混じったうえでのことである、まったく抵抗しようとしない。
 くーん、と悲しげな視線を向けてきただけだ。
 本当に、犬ながら端正な容貌をしていると思う、犬用高級シャンプーまみれでなければしゃぶりついてやりたいくらいの愛らしさだ。性器も、同様である。
「おばさん、私にさせてくれない?」
 姪の柿生である。夕食を澄ました彼女は夜の闇を自転車で駆け抜けてきた。自分と似て動物好きだが、知能がどうかということではなく、彼女は獣医としては個人的には不適だと思う。確実に大学生になってから動物を愛するとはどういうことなのか、生まれてはじめて会いまみえることになるのだ。それがこの線の細い少女に可能かどうか、桃子は疑問に思っている。
 柿生をみると、カコはくーんと、さきほどとは違う鳴き声をだした。あれが羞恥を意味するとは経験の薄い柿生にはわかるまい。決してかわいらしいだけで獣医にはなれないし、勤まりもしないのだ。
 予想したとおり、桃子が離れると彼女の方向に顔を向けて鳴きはじめた。あれは行かないでほしいと言っているのだ。明らかに柿生を警戒している、最初に出会ったほどの拒否感はないようだが。
 「伯母さん、私のこと、この子は嫌がってるのかな?」
 どうやらカコの真意が通じたらしい。桃子は内心で感心していた。そこでカコを宥めつけることにした。 
 

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『兇状もちの少女、あるいは犬~プラナ1』

  その真っ白な人はプラナというらしい。
 マンションの44階にある彼女の部屋に招じ入れられた少女は、まず最初に、人間の女性に吠えかけられた。先生は彼女を犬だと扱っているようだが、少女が目の当たりにしたのはあきらかに人間だった、けっして犬ではない。保健所で数知れぬ犬たちに出会ったが、彼女を強姦しようとした雄犬も含めて・・・、彼女はあきらかに人間の若い女性だった、それもかなり美人で、先生とは完全にタイプが違う。
 そんなプラナが、いま、少女が身に着けさせられている首輪と胴輪、しかも、フリルやリボンが所せましと飾られている、それゆえにむしろ、破廉恥にみえる。
 少女は顔を赤らめた。
 すると、今度は軽蔑のまなざしを向けてきた。
「プラナ、この子はカコっていうのよ、仲よくしてね。私は仕事があるからPCに向かうから、あとはお願い」
 そう言って先生は、プラナが最初に示した態度とは打って変わって優しげに少女に近づき、その顔をなめ始めると奥の部屋に引っ込んだ。みずなの方も、安心してそのやさしさに寄り掛かろうとした瞬間、首を噛まれた。
「い、痛い!」
 思わず少女はのけ反った。
 改めて向き直ると見事な白い毛を誇るコリーは、軽蔑のまなざしを投げつけてきた。
「この、兇状もち、近づかないでよ!けがらわしい!」
 そういわれた瞬間に、プラナは犬になった。少女は、それほど犬種に詳しいわけではない。だが、絹を思わせる輝きを放つ直毛からは、それが相当の高級種であることに疑問を挟ませない存在感が醸し出されている。
「兇状もちの分際で、上から目線?いいご身分ね?」
「え?」
 プラナは自分の心が読めるのだろうか?少女はおじけ附いた。
「まったく、子犬じゃあるまいし、それほど簡単に恣意を解放するんじゃないわよ、この兇状もちは、そんなこともできないのかね!?」
 象牙の輝きをみせる牙が、プラナがオオカミの末裔であることを象徴している。
「オオカミなんかと一緒にしないでくれる?」
「心を勝手に読まないで!!」
 ついに少女はべそをかいて泣き始めた。
 それにしてもどうしてプラナは、自分のことをこんなにまで知っているのだろうか?そうか、先生が教えたのね。人間が犬に語りかけるって、特に愛犬家だとありえるもん。
「トウコさんはそんなマネをすると思ってるの?あなたのような兇状もちの面倒をみてあげるって人よ!もはや誰にも相手にされない、あなたのような・・・ふん、トウコさんのいるところでは親愛なふりをしてあげる、だけど、いないところでは金輪際、近づかないでちょうだい!」
 少女はどんな顔をしていいのかわからなくなった。自分は誰からも愛される資格なんてないんだ。自分が諏訪良子を絞殺す瞬間のことが突然思い出される。とても苦しそうだった。空気を求めて目がさまよっていた。考えてみれば人間は誰も呼吸止めて自殺することはできない。あまりにも苦しいからだ。肉体が酸素を求める本能はあまりにも強烈で自律意識の制御の効く相手ではない。
 「偽善者、きもちわるいから話しかけないでくれる?」
 もはや、心を読まれることに離れてきた。
「誰か、兇状もちの心なんて読むものか?!まだわからないのか?あなた本当に犬なの?犬よね?」
 くんくんと長い鼻を動かす。
「私は犬じゃない!人間よ!人間の女の子よ!!」
「何?自分を人間と思い込む精神病なの?いい医師を紹介しましょうか?」
 犬にも精神科医がいるのか、この世界は?
「あなたの話を聞いていると、むろん、精神病患者の言葉を真実だと仮想する前提の上だけど、まるで人間の世界の付属として犬がいるみたいじゃない」
「ちがうの?」
「そんなことも知らないの?兇状もちになるわけだ」
「お願い、教えてここはどこなの?私は!?」
「近づくなと、言ってるでしょ?」
 本当に凍りつくように思えた。プラナは本格的にみずなを嫌っている。言葉に温度の存在すら感じさせない。まさに絶対零度だ。
「それ以上、近づいたら、本当に噛むわよ」
「どうして、そこまで嫌うの?!」
 何度も説明された理由をあえて訊きたくなった。
「何にもわかっていないオネンネちゃんだから教えてあげる。人間は犬にとって慈しみ、育て、愛してあげる対象よ、それを殺すなんて、犬のクズよ!!けがらわしい!」
 主語と目的語が入れ替わっていた。しかし彼女が言うところの、この世界の構図からするとそうなっているらしい。そのことは置いておいてもっとべつな疑問を尋ねるべきだ。
「どうして、あなたが兇状もちだってわかったって?みんながうわさしてるよ、聞こえない?」
「え?アアアア・・・・・?そんな・・・・・・・・・・・・・・いやあああああ!!やめて!お願いだから・・」
 少女は耳をふさぎたくなったが、犬となった彼女の不器用な手ではそれすら満足にできない。聞こえてくる声はいずれもみずなを兇状もちだと非難し、かつ蔑視するものばかりだった。
「プラナ、災難ね、トウコもこんな兇状もちを囲い込むなんて」
「殺されちまえばよかったのにな、どうしてトウコも、こんなのを助けたのかわからねえな」
「兇状もち!死になさい!死ね!!」
 少女の視界はすべて自分への罵声によって埋め尽くされた。プラナの恣意がまるで聖母マリアの慈悲に聞こえるから不思議だ。犬になってはじめて死にたいと本気で思った。しかしこの声はどこから聞こえてくるのか?そう、においかしら?人間の何万倍も優れて官感情に影響される、となると・・・。
「まったく人間並みの唯物主義者ぶりね、そうか、あなた人間だったけ?カコだっけ?兇状もちの名前なんて記憶する価値なんてないけど・・・」
「わ、私は、人間の女の子だもん・・・いつの間にか犬にされちゃったの・・・」
「・・・・・・・・・」
「そ、そんな目でにらまないで・・・」
 思わず恥じらうみずな。
「兇状もちでも羞恥心なんて高級な感情があるとは思わなかった」
 プラナの冷たい言葉に重なるように、だれか老人の男の声が耳に侵入してきた。彼女の声とちがって温かみをあるていど感じさせる。
「その子は犬じゃないぞ、プラナ」
 二人が同時に同じ声を出したが、意味合いはかなり違っていた。少女は、まったくその正体を知らず、一方、プラナはいつもの会話仲間のようだった。
「先生、犬じゃなかったら、人間だとでもおっしゃるんですか?」
「いったい、どこにいるんですか?」
 もしかしたらプラナには見えて、自分には不可視ということがありうるのだろうか?少女がかつて住んでいた世界でも犬同士は距離を克服して互いにコミュニケーションを取っていたのだろうか?
 再び、雄のものだと思われる声が響く。
「わしはそちらからは3kmほど離れたところに住んでいる。この地域の医師を務めさせてもらっている」
「3km・・・・!?」
 少女がたどった記憶によると、名前は忘れてしまったがある野生動物は何キロも先にある臭いの発信源をたどることができるそうだ。それが犬、一般に可能でもおかしくない。すると、これは臭いを互いに交し合っているということだろうか?しかしそれにしては通信速度が速すぎはしないか?
「確かにこれほど救いがたい唯物思考の持ち主は人間以外にはありえない」とプラナ。それに応じる老人の声、「だが、人間でもない。それがわしの見立てじゃ。それからさんざん、兇状もちだとみなが罵っているようだが、その理由を訊いてやってもいいのではないかね」
 それは少女にとって天の救いに思えた。しかしプラナは端正は顔で少女を一瞥しただけで、奥の部屋に戻ろうとした。人恋しい少女は彼女に付いていこうとする。
 一瞬、影が飛んできたかと思った。そして、次の瞬間、いや、ほとんど同時だったかもしれない。首にものすごい衝撃を受けた。一瞬、彼女の牙が食い込んだと思った。
「殺シテ、オネガイ!」
 もういっそのことその方がどれほどましかわからない。生きていてもいいことはまったくないだろう。
 少女は涙ながらに、プラナに頼んだ。呼吸ができるという時点で牙が食い込んではいないことはたしかだが、これまで彼女が経験したことのない、死に対する恐怖が、自分の状況を達観する能力を完全に奪ってしまった。かつて、諏訪良子ですら成し遂げられなかったことである。
 すでに彼女のなかでは、まるでライオンによって首にかみつかれた羚羊のようにグタっとなって絶命し、捕食者とその家族の腹に納まる運命を待っているだけだった。
 しかし突如として下半身あたりから這い登ってきた感覚は、少女の予想を完全に裏切るものだった。なんと、あれほどまでにみずなを嫌っていたプラナが、その優雅に細長い顔を少女の股間に埋めていた。
「ぅひぃいいいつ!!あぅ!!?」
 自分に起こっていることが信じられなかった。プラナの舌が少女の性器に食い込んでくる。これは舐められているという、生易しいものではなかった。あたかも処女を失ったようなショックが少女を襲う。
「なんていう声をだすの?人間の女の子はこんなにいやらしいの?」
 プラナは、少女の性器に齧り付いたまましゃべっているのだが、よく考えてみたらそれはまったくおかしくない。なんとなれば、彼女は口や舌、そして、喉といった器官を使って物理的に声を合成しているわけではないからだ。
 なんとか論理的思考に逃げなければならない。このまま背筋を這い登ってくる快感に身を任せてしまっては本当に人間ではなくなってしまう。だれか、助けて・・。なんとか身をよじらせて逃げようとするが、自分よりも大きなプラナに肉体的に対抗できるはずがない。
「フワアア・・ああ!?」
 諏訪良子と伊豆頼子が、わざとみずなに聞こえるように、後に実行するいじめの内容を語っていたことがある。それは、少女の性器にバターを塗って犬に舐めさせるといういじめだった。
 もしかしたら、それに対する恐怖感が少女を同級生殺しという暴挙に出させた動機なのだろうか?しかし諏訪良子を絞殺す瞬間のことは、いまだにわからない。その瞬間を思い出すと、とたんに阿多あの中が真っ白になってしまうからだ。
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『凶状持ちの少女、あるいは犬~新しい飼い主1』

 「かわいいな、ねえ、伯母さん、どうしてカーディガンで隠してるの?」
「柿生、伯母さん、忙しいから話はあとにしてほしいんだけど、あんたのお母さんのところにも寄りたいし・・」
「じゃあ、乗せてってよ!」
 先生が何故に素っ気ない態度を、柿生と呼ばれた姪に示すのか、少女はベールの中で固唾をのんで待っていた。
あたかもこれから百叩きにあう罪人のような気分だ。時代劇は好きでいつのテレビで視聴していて、最近は数少なくなったのを残念に思っていたほどだ。番組名は忘れたが定番の時代劇で、罪人が順々に刑罰を受けるシーンがあったが、実際に叩かれている本人よりも待っている方に少女は注視していた。
当時、すでに学校ではいじめられる身分に墜ちていたが、ちょうどいじめが頂点に達したときで、ほかのクラスのいじめられっ子と同時に辱めを受けることがあった。目の前で彼女が殴られたり、唾を吐かれたりするのをみると、過去の同じような体験が由来しているのか、彼女自身も同じ目にあっているような気分になったものだ。
それゆえに罪人の気持ちがわかったのである。
 さて、べつにみずなの前で誰かが痛めつけられているわけじゃない。しかしこの柿生と呼ばれる女子高生を見て、そんな風に感じるのはどうしたことだろう?伯母に似てかなりの美貌である。一族の血というものを争えないようだ。いつの間にか彼女の二人の友人はいなくなっていた。彼女たちと一緒にいたときは好意を持てずにいたが、一人になると不思議なことに何かが輝きだした。この人ならばいっしょにいてもいいと思える。
 先生も、二人がいなくなったとたんに態度をかえた。
「じゃあ、後ろの席に乗りなさい」
「ねえ、伯母さん、この子を抱いて後ろで座っていい?」
「事故が起きたときシートベルトの方がはるかに安全なのよ・・・仕方ないわね」
 文句を言いながらもベルトを外し始めた。そして柿生が抱き上げるとなぜか声を荒げた。彼女が、みずなを可愛がる暇も与えずに車の中に入るように急かした。
「変な伯母さん・・え?この子って・・まさか」
 車上の人になって、改めてみずなの全身を視界に収めた柿生は、黄色い声を上げた。しかしさきほど友人たちと一緒に出した、どこか演技めいた軽い声とはどこか違う。
「この子って、あの指名手配されてた・・・」
 みずなは女子校生の制服を地肌に感じながら、その言葉に驚いた。この世界では犬が指名手配されるのか?
「わかったら、カーテンを閉めて・・」
 ガムを口に放り込むと、先生はエンジンを踏み込んでハンドルを回す。
「もしかして、殺処分しなくてすんだの?」
「そんなところだ。名前はわかってるわね」
「カコ、カコちゃんっていうの?」
 おそらく神は似たような容器をこの二人に与えたにちがいない。中身が違うとこれほどまでに外見が異なるものか。姪は、とても女子高生、少なくともみずなよりも年上とは思えない容貌を少女の目の上で晒していた。大きな瞳には涙すら浮かべている。
 「この子、本当にかわいいね」
 先生の声がかぶさる。外形と同じように声質もかなり近似値を示している。
「怖くないのか?」
「どうしてこんないい子にあったことないよ」
 女性獣医はとつぜん話題をかえた。
「まだあの子たちと付き合っているの?」
「ちゃんと仲直りしたって・・・・伯母さんも心配性なんだから」
 みずなは、女子高生に抱かれながら自分に近いものを制服越しに伝わってくるのを感じた。中の肉体が泣いている。どうしたことだろう?変な言い方になるとおもうが、匂いが落涙しているのだ。少女は人間だったときに何かの小説で読んだことを思い出した。
 犬は感情表現を匂いで行う。
 しかしこの女子高生が人間であることは明白だ。もしかしたらその小説の記述は、哺乳類はすべからく匂いでコミュニケーションするとすれば正解なのかもしれない。人間が弁物の霊長だという考えは人間の驕りなのかもしれないと思えてきた。
 おそらく人間にも備わっていた能力なのかもしれないが、文明のせいで退化してしまったのかもしれない。
 哲学思考は、しかし、少女の性器に忍び込んできた女子高生の指によって途絶されられた。どうやら、この世界では犬を可愛がる方法としてごく普通の方法、いわば、かつて自分がいた世界では、当たり前に犬の頭を撫でていたように、彼女は自分に対して愛情表現を行っているのだろうな。
 もしかしたらあの犬たちは迷惑だったかもしれない。いつもの街角で少女が近づくとしっぽを振って近づいてきたが、本当は慕われていなかったのかもしれない。ただ、何等かの欲求があって接近してきただけ、ということもありうる。自分ははたして犬たちを一個の存在として扱っていただろうか?
 ひっしに哲学思考を脳に強制することによって、官能から逃げようとする。
「この子、ものすごい濡れるよ、とてもさみしかったんだ」
「・・・・・・・」
 柿生は、顔を近づけてくる。
 本当に彼女は自分が好きなんだ。身体に押し付けてくる鼻梁から伝わってくる匂いがそう言っている。もしかして自分が犬になったのならば匂いによって意思を発信することができるかもしれない。受信はできるのだ。しかしどうやればいいのだろう。
 せいぜいで、くぅおんくぅおんと悲しい鳴き声を上げるだけだ。
「伯母さん、この子、悲しんでるよ、具合が悪いのかな?」
「私は腐っても獣医だよ」
 たまたま信号が赤を告げていたので、先生は背後を注視する機会を得た。彼女の冷たいまなざしはやはり獣医のものだ。人間の医師とそれほど変わるものではない。
「柿生、私たちがいじめたと言いたげな顔ね。獣医になるためにはどれほど、動物好きの魂を殺さないといけないのか、獣医大に行った人間じゃないとわからないわよね・・」
「そんな風には思わないけど・・・この子、ものすごいふるえてる・・」
 少女の胸もとはとても温かった。彼女は、胸を押し付けてくる。少女は涙を内に流していた。自尊心よりも何よりも、この温度をこそ求めていたのだ。教室にいるクラスメートは当然のこと、とたんに過った眞子の横顔は意識の力で無意識の底なし沼に押し込めて、家族たちすら少女が学校でどんな目にあっているのか、想像すらしてくれなかった。昔と変わらずに楽しくやっていると疑っていなかったのだ。

 車が到着したのは、桐野獣医と銘打たれた、小さなクリニックの前だった。小ぶりな建物だが、建築家の品の良さが見る人に伝わってくる。
 玄関には診療終了のプラカードが掲げられているが、先生はノックもせずに入ろうとする。しかし柿生がみずなを抱いたままぐずぐずしていると、踵を返して叱った。
「はやく、中に入りなさい。見られたら、どうするの?!」
 先ほどよりも厳しい言いように、女子高生は身をすくめる。
 中に入ると、あきらかに二人の血縁者であるという顔の女性が、服を白衣を脱ごうしているところだった。
「あいにくと、診療は終わったんでね、緊急でなければ明日にしてもらいましょうか」
「このキレイな顔に住んでいる虫のクリちゃんが病気で、ぜひとも先生に観ていただきたくまかり越した所存で・・」と美貌を先生は差し出す。
 どこの家の姉妹や兄弟でもそうだが、その家、あるいは個人同志に特異なやりとりがあるもので、部外者にとってみれば単なる漫才にしかみえない。しかしながら、少女は、それを見せつけられると、思わず自分の妹や家族のことが思い出されて、思わず涙が眼窩に溜まっていくのだった。
「冗談は置いて、置いて、だ」
「冗談じゃないぞ、柿生、だれでも人の肌には微小な虫が住んでいるんだぞ、柿生、あんたの顔だって例外じゃない」
「桃子、いつまで続けるつもりかしら?」
「最初に始めたのは姉貴だと思うが、私が生まれた日にね、それはともかく、本題に入ろうか」と言って、みずなを姪から渡されると、姉に渡した。
「カコ、今度、新しく来た子だ」
「マンションで飼うつもりなの?プラナは難しい犬だけど?」
 診療台に上げられたみずなは、かつて先生がしたような、いわゆる医師の冷たい目でくまなく身体を調べられた。
「ゥクぅあぁあ・・ぁ」
 やはり、性器への侵入は避けられなかった。この世界においてはどうするにしても、人間の犬へのアプローチはこれなしにはありえないようだ。しかし思わず腰が抜ける。ゴム手袋と装着した指は、性器がそれに吸い付くようでより大きな刺激が襲ってくる。
「ふうん、小陰脚、陰核、大陰脚、いずれも問題なし。予防注射を打つから、ちゃんと支払ってよ」
「あのなあ、姉貴、もう気づいてるんだろ?」
「なにが?」
 先生の声に促されるように周囲を見回すと、みずなの目に飛び込んできたものは、少女に瞬きを忘れさせるくらいの衝撃を持ち合わせていた。
 それは少女がよつんばいにさせられた格好を、正面と横からそれぞれ映した写真だった。殺傷事件を起こした犬という記述が、みるひとに緊急注意を促している。それはいいのだが、あれはあきらかに犬ではなく人間の女の子ではないか?だれも疑問に思わないのか?集団で渡れば赤も怖くない、という言い方はいじめを一言で表しているというが、しょせん、どんな荒唐無稽なことでも多数派になれば、それが真実になるのか?この世界すべてが寄ってたかって少女をいじめているような気分になってきた。
 先生は、そういう空気の片棒どころか、主柱を担いでいるような顔して言った。
「姉貴も人が悪いな、何もかもわかってるくせに」 
「どういうつもりなのかわからないが・・・・」
 この病院の支配者は、薄氷が覆う川を歩いて渡るように、何かを確かめながら口を開いたが、妹がその口をふさいだ。
「そこまでわかってるなら、何も言わないでくれ」
「わかったわ、あなたがそこまでいうなら、お姉さんは何も言わない」
 注射の用意をしながら、彼女は言い終えた。
 だが、すぐに気が変わったようで、奥の部屋に行くべく背中をむけた妹に言葉を投げかけた。
「そうだわ、月に一回くらいここに連れてきなさいよ、桃子。お姉さんの修士論文は犬の凶暴性について、だったこと忘れないでね」
「ああ、わかった」

テーマ:官能小説 - ジャンル:アダルト

『凶状もちの少女、あるいは犬~保健所5』
  みずなは晴れて先生の飼い犬となって保健所を無事脱出することができそうである。しかし予断は許されない。
 真夏が近いというのにコンクリートに囲まれている故に、他所との温度差からそれほど気温が低くないのに薄ら寒さを感じる。おそらく精神的な冷房効果だろう。
ここは施設の地下駐車場である。早く車に入って出発してほしい。そうでないと安心できない。すぐにでも自分がカコだとばれて、死刑、いや処理のために係員が彼女を捕まえにくるとも叶わない。
少女は、先生こと桐原桃子がその執行者であることを知らない。いま、自分を戒める服から連結した紐を握っているのが、いままで何頭も犬や猫を殺処分してきた張本人だと知らない。あるいは自分をそうする可能性すら否定できないことにも気づいてない。
室内から駐車場に出ると、そこが地下にあるとはいえ、外気を感じずにはいられない。少女にはそれが人の目にみえる。一般大衆という意味だけでなく、家族や、親友である眞子、それだけでなく、今は泉下の人となった諏訪良子や伊豆頼子、その他、自分をさんざんいじめ苛んで笑っていたクラスメートたち、そういう人たちの視線が熱を帯びた風に思えてくるのだ。

 犬のように紐で引かれるのには馴れない。先生は、胴輪と首輪が連結したタイプを着させてくれた。紐を通じて完全に彼女によって支配されるのは気持ちのいいことではない。女性獣医を好きになれないというのではない。むしろ、愛情に近いものを感じ始めているが、いやそういう相手だからこそ、主従の関係になるのはいやなのだ。
 もしも人間だったころに接していたら、いい友人になれたかもしれない。そう思うとやり切れない気持ちになる。それに全裸でこれから町に出ると思うと想像しただけで顔が熱を帯びて真っ赤になる。
 全裸にされたうえ、よつんばいで犬のように他人に引かれる、人間として生まれた以上、このような体験を生涯に一回でもする人は希少だろう。彼女はしかし、人間だったころに毎日のようにそのような過酷で屈辱的な体験を毎日のようにさせられていたのだ。
 少女が事件を起こす寸前には諏訪良子によって犬にされていた。
 雄犬のように足を上げて放尿することを暴力で強制された。もちろん、全裸にされたうえのでのことである。
「頼子、それって雄犬がやることよ、これは雌じゃない!」
「きゃはははははは!!」
 先生にやさしく紐で引かれても、その時のクラスメートの笑い声が耳の中で木霊する。決められた器から少しでも外にこぼれると、おもいっきり紐を引かれて首輪が閉まって、呼吸ができなくなって咳き込んだ。
 そんなに人が苦しむのを見てうれしいのか、みずなの哀れな姿をみながらクラスメートたちはおなかを抱えて笑い転げていた。 
 もしかしたら、良子を絞殺したのは、無意識のうちに自分が味わった苦しみを彼女にも報いてやろうと考えた結果かもしれない・・・・。
 そんなことを思い出しつつ駐車場に入った。もしも、かつてのように内側にではなく、外に涙を流すことができたならば、コンクリートの灰色の床に黒々とした点が、少女の足元ならぬ胸もとにいくつもできたのであろう。
 コンクリートは氷のように冷たかった。両手と膝が凍るように思えた。早くそこから脱出することしか考えていなかった。ここでなければどこでもいい。保健所の建物の中はさすがにいやだが、外ならばどこでもいい。たとえ、諏訪良子は・・・・もういない。これから連行される先が、伊豆頼子が支配する教室でもいいと、さえ思える。それほどまでにこの空間は寒々しい。
 しかし先生の紐の引き方はすこぶるやさしかった。諏訪良子や伊豆頼子たちと比較にならない。
「今度、ちゃんとカコちゃんに合うものを買ってあげるから今はこれで我慢してね」
 その程度のやさしい言葉に涙する自分がいやだったが、まるで雪山を何時間も遭難した先にやっと温泉をみつけた登山家のような気分だった。まさにこの美しい女性獣医は少女にとって温泉以外の何ものでもなかった。しかしながら冷泉である可能性を彼女は洞察できなかった。だが、仮にそうであっても雪が降りしきる零下の山と比較すれば、温水であると勘違いしてもおかしくない。

 先生の車は赤いワゴン車だった。車のことに詳しくもないし、または興味もない少女にはそれ以上のことはわからない。だが、色はわかるので、自分は犬ではないと自分を無理やりになっとくさせる。
 だが、ミラー見た途端に赤面した。
 そこには、かつてネットで間違ってみてしまった、18禁サイトのSM画像のヒロインのような自分が写っていた。たしかに少女はまだ自分が人間であることは確認ができた。それはいい。
しかし、思春期に入りたての少女にとって、あられもない姿は涙を誘う。思い切って逃げ出したくなったが、車の外に彼女が行く場所はない。
 先生は、そんな少女の気も知らずに話しかけてくる。
「あなたはジュリアと呼ばれていたらしいわ、カコ」
 彼女は、みずなを助手席に置いて、犬用のシートベルトを少女に着用する。その間、桃子がお気に入りのコロンの匂いを嗅ぎながら彼女に対する愛情を深めながら、気づくことがあった。そうだ。あの時、自分の代わりに檻につながれた犬だ。ジュリアという名前だったのか。
「ジュリアはどうなったんですか?先生」
「え?きついかしら?家まで30分ほどだから我慢してね、道路事情にもよるけど」
 やはり、少女の言葉が通じたと思ったのは勘違いらしい。
「ほら、元気がないわよ!」
「ぁぁぐうぅう!?」
 先生の指が少女の性器に食い込む。
「もっと、撫でやすい胴輪を買わないとね、おしゃれは後のお楽しみにしましょう、カコ」
 まるでふつうに人が犬を可愛がるために頭を撫でるような要領で性器に手を伸ばしてくる。まるで数分もの間、局所を弄ばれたような気がした。やっとのことで解放されると同時にエンジン音の振動が直に身体に伝わってきた。
 彼女の運転する車は地下から地上へと勢いよく滑り出す。
 久しぶりにシャバに出たような気がする。ひさしぶりに太陽にお目見えするような気がする。かつて、少女が行き交った町と寸分変わらない。保健所がある場所は少女たち中学生が遊ぶにはうってつけだった。近場に駅があるのだが、かつては、それはさすがに昔から仲の悪かった諏訪良子とはなかったが、彼女の腹心だった伊豆頼子とは連れだって遊びに来たこともある町だ。この建物があることが存在することは見知っていたが、よもや自分がかかわることになろうとは夢にも思っていなかった。
 ほぼ本能的に身を低くする。
 いま、午後四時、それでも休日ではないから同じ中学の生徒がここまで出張ってくることはありえない。だが視界に入った、彼女がかつて通っていた学校の制服に似た高校生らしき団体が車に近づいてきたのだ。
 少女たちは信号が赤なのをいいことに接近してきて、車の中を覗き込んでくる。
「まずいわね・・・」 
 とっさに先生は、そばにあったカーディガンを少女にかけた。まさか、自分の考えをわかってくれているのだろうか?
 だが、彼女は残酷にも窓を開けた。そして、こともあろうに少女たちに離れるようにいって車を路肩に寄せたのだ。
「ぃいやあ・・・」
 少女は思わず頭を隠そうと頭をシートに押し付けようとするが、あいにく意図通りにはならない。むしろ、ばねの反動によって戻されてしまう。
 少女たちの一人の発言にみずなは心臓が止まる思いをさせられることになる。
「おばさん、新しい子なの?なんだか元気がないみたい」
 しかも少女を驚愕させたのは少女、いや少女たちの手がこぞって彼女の局所に向かってきたからだ。
「ぃいやああああ!やめてぇええ!!」
 思わず、背骨をエビぞりにして反応する少女。それを喜んでいると勘違いした少女がさらに奥に指を侵入させてくる。そしてこともあろうに彼女を抱き上げて頬ずりを始めたのだ。まるで衆人環視の中で強姦されているような、そんな感覚が肌に纏わりついてくる。
「た、助けてぇえええ!!」
 先生に向かって叫ぶと、やはり感情は通じるのか、彼女も車から出てきた。
「どうしたの?あらあら?」
 彼女に抱き留められると、その身体に纏わりついておいおいと泣きはじめた。全身が恐怖のために引きつっている。
 少女たちもみずなの異変に気付き始めたようだ。性器から指を離した。
 しかし、彼女にとって耐えがたいことを言い出したのだ。
「この子、こんなに濡らしてるわよ」
「糸を引いてるじゃない」
「こんなに嫌がってるのにどうしたわけかしら?」
 それらの言葉は、教室にて全裸にされて局所を衆人環視にされたうえに、唾とともに吐きかけられた言葉たちである。
 そのおぞましい言葉を、この女子高生たちは無邪気な笑いを浮かべて言っているのだ。しかし思い出してみれば、いじめっ子たちも同じような表情だったかもしれない。ふつうに考えたらありえないことを実行しながら、あの子たちは小学生が見せるような無邪気な笑顔を振りまいていた。怒りの形相で睨み付けられるよりも、少女ははるかに身の毛がよだったものである。
 いくら耳をふさいでも少女たちの黄色い声は、みずなの耳に入り込んでくる。彼女たちは自分たちが追いつめている張本人だという自覚がまったくないのか、責任の所在を先生に向け始めた。
 彼女の姪らしい少女が言った。 
「そうとういじめたんでしょ、おばさんたち」
「それにしては当の本人にあまりにも慣れすぎよね」
 「何、言ってるのよ、あなたたち、まるで私が血に飢えた獣みたいじゃないの」
 先生が軽く笑いながら言ったせいか、あるいは都合の悪い部分は削除して理解したせいなのか、少女はいったい彼女たちが何を話しているのかまったく理解していなかった。もはや少女の保護者は女性獣医だけであって、他にはありえないのだ。まったく他所に平安はない。砂漠で埋まった世界のなかで、先生こそが唯一のオアシスである。彼女が先生をやさしい人間だと思ってもおかしな話ではない。
 そのために彼女たちの言葉から、ジュリアを先生が殺処分したのではないかという推理は、この時点においては、みずなの中で行われなかった。

 
 

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