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『由加里  62』
「ママ、もう面会時間終わりが近いよ ―――」
「何よ、母親を追い出すつもり?」
 春子は、娘の言葉におもわず、鼻白んだ。自分の提案に対して、そのような返事が返ってくるとは、夢にも思わなかったのである。
―――由加里の個室は、18時を迎えようとしていた。それは、この病院の面会時間が終了する30分ほど前のことである。
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
 二人は、一刻ほど睨み合った後にほぼ同時に口を開いた。しかし、正確を期すならば、いささか、母親のほうが早かった。
「由加里!」
「ママ・・・・」
 由加里も、負けじと先に声を出そうとしたのだが、惜しくも遅れを取った。
 しかし、反射神経といえば、娘のほうがはるかに、若いのだから、肉体的な面からも、母親に負けるはずはないのだが・・・・・・・。
 それは意思の欠如が、原因だったのかもしれないが、確かなことは、わからない。
 春子は、まさに大人の論理で、責め立ててくる。

「お騙りなさい。由加里、これを見てごらんなさい!」
「ぐ!?」
 春子は一冊のノートを示した。それは、少女の脊椎に迫るほどの衝撃を与えた。その見えない衝撃は、彼女の股間をも直撃していた。その無毛の逆三角形には、秘密があったのである。
 けっして、春子に知られてはならない。
 その気持ちが、最愛の母親に思いもよらないことを、吐かせたのである。心ならずも言い放ってしまった。その内容に、発言者自らが心を痛めてしまう。
 しかしながら、その気持ちを素直に表明できない。
 それは、反抗期特有の、不自然なしょうぶんが邪魔しているのかもしれない。背中の痒い場所がわかっていながら、そこに手を出すことができない。
 自分を救う方法を知っていながら、それを利用しようとしなかった。

 いわば、溺れる人藁をも摑むではなく、目の前に、慄然と存在する大陸すら拒否したということである。
 思春期特有の幼いプライドが原因だった。
 由加里は、そういう理由から、いじめの実態を母親に語ることができなかった。そもそも、それをつぶさに語ることができたならば、ここまでひどい展開を見ることはなかったかもしれない。

「見てごらんなさい、青木さんっていう子よね ―――――」
 春子は、さらにたたみかけようとする ―――――――。
「・・・・・・・・・・・!?」
 それはバイブレーターのように、少女の花芯に、緩慢な刺激を与え続ける。その絶え間ない振動は、少女の心だけではなく、体にまで影響を及ぼす。
 心の陰核は、すでにぐにゃぐにゃに、なっている。朽ち木のように、湿り気を帯びている。

 川の流れは、岩にすらその足跡を残す。柔らかいものの代表である水が硬い岩を削るのだ。それは、永年の刺激によるものだろう。緩慢だが揺るぎのない攻撃は、常識では考えられない効果をもたらす。
 春子の台詞は、由加里をさらに追い込む。

「こんなに、綺麗にノートを写してくれただけでなくて、謝罪の手紙まで、書いてくれたのよ」
「や、やめてよ!!」
 由加里は、言葉を知らなかった。自分が置かれている境遇を説明することができない。もしかしたら、今、自分が何処に立っているのかすら、理解していなかったのかもしれない。
自分でわかっていないことを、どうしたら、他者に説明することができようか。そのもどかしい思いに、全身を引き裂きたいきもちに陥った。

 春子は、気づくべきだったろうか。由加里のただならない様子から、何かを感じ取るべきだったろうか。いや、それは酷というものだろう。人間は常に疑心暗鬼の世界に生きている。たとえ、それがこの世でもっとも信頼している相手であっても、である。
 もしも、それが敵ならば、どうやって、自分を攻撃してくるのか。それを探る前に、敵がどこにいるのかを探らねばならない。
 そして、味方のばあいは、相手が何を自分に求めているのかを知らねばならない。
 不足しているのは、弾薬だろうか。それとも、食糧や薬品などの救援物質なのだろうか。相手にそれを問おうとしても、口がふさがれているばあいがあるから、ことは面倒だ。
 それが、今の由加里の状態なのだが、春子はそれさえも気づいてくれない。少女は、それが哀しくてたまらないのだ。
 もしも、自分のことを思ってくれているならば、口で言わなくても通じるはずだ。いわゆる、以心伝心というわけだ。
 それがわからないのならば、自分に対する愛情が薄い。それしか考えられない。
しかし、それは少女ゆえの浅はかさだったとも言える。
 近しい間柄ならばこそ、気づかないことがある。

 由加里は、高い知性を持っている。それは同年齢の少年少女からは、完全にかけ離れている。しかし、こと、このような範疇にあっては、ほぼ赤ん坊も同様だった。
人間の情愛の基礎とでもいうべきもの。
 それは、誰でも成長の過程において、ごく自然に潜ってきた門のはずだ。しかし、由加里は潜ることができなかったのである。それは、彼女のせいではない。この件に関しては100%冤罪である。
 それを由加里に理解しろというのは、植物に動けと命じているのに等しい。
 少女はただ、立ち止まって泣き続けることしかできない。しかも、その泣き声と涙は、外に露出するのではなく、内部にひたすら体積していくのである。
それゆえに、外部から観察する者は、事態の深刻さに気づくことはない。その気配を察知することはできるかもしれないが、その本質を摑み取ることはできない。

 春子は、それを摑み取ろうと、あえて心を鬼にすることにした。

「とにかく、早く退院できることをめざしなさい。そしたら、すぐに学校に行くの。期末テストを病院で受けられるそうだけど、それに甘えないことね。先生には、お断りの電話をしておきますから」
「そんな!? 勝手なことしないで・・・・ぐ!?ぁアア・・・ググ・・・・!」
「由加里? ばちがあたったのね、ママに逆らうから!」
 春子は、にわかに苦しみだした、娘に残酷なことを言い放った。彼女は知らなかった。由加里の下 半身にどんな秘密があるのか。もしも、知ったら拉致してでも、退院させたにちがいない。


――――ひどい、なんていうことを言うの?!
 由加里は、空気による言葉で抗議したが、当然のごとく通じなかった。ただ、母親を居丈高にしただけである。
「わかっているの? 青木さんだけじゃないわ。みんな、真摯に謝罪しているのよ」

――――ママに、何がわかるっていうの!!
 よほど、空気を物質化したくなったが、彼女の中にわだかまる何かが、それを妨害した。そして、同時に小鳥の乱暴な顔が浮かんで、さらに、少女の心を萎えさせた。
 別に、彼女が、肉食獣の顔をしているというわけではない。それどころか、小麦色に焼けた生気に満ちた顔は、春子やその他の大人たちに、好感以外のどんな印象も与えないだろう。
 部活で焦がした肌は、誰しも好感を持つ。絵に描いたようなスポーツ少女なのだ。

 しかし、その裏で、陰険な人格が蛆虫のようにうごめいているのだ。彼女は、それを大人たちや先輩、それに同級生が相手であっても、それが上位にあたる人物ならば、髪の毛の先ほどもあらわにしないだろう。たとえば、照美やはるかに対して、そのような顔を見せたことをいまだかって、観たことはない。それが、後輩や、由加里など同級生でも、あきらかに下位とわかると、態度が豹変する。

 それが、小麦色の体育系娘の本質なのだ。教師や先輩たちには、よく気がつくし、練習態度や授業態度も、常にまじめな子だと見えている。しかし、一皮向けば酷薄な子悪党にすぎない。
 少しでも、相手が下位だと見なせば、掌を返すように居丈高になる。
とにかく、そのような光景を由加里は、小学生のころから見てきた。当時の由加里は、優等生で、美少女、その上、クラスの人気者である。美少女という点においては、今日、照美という太陽がいるために、目立たないが、夜空ともなれば、月やシリウスは煌々と輝き始めるだろう。

 すなわち、照美がいない小学校は、由加里の天下だった。彼女はまさに万能の児童として、わが世の春を謳歌していた。相手を見るのに聡い小鳥が、それを見誤るはずはない。従って、少女を敵視することはなく、迎合を決め込んでいた。
 由加里は、しかし、そのことによって、少しばかり不快な気分を味わったことがある。

 クラスで上位である由加里を利用して、下位や同級の者を貶めることがあった。そのとき、勇気がない由加里は、何もできずに立ち尽くしていた。由加里は、犠牲者に憐憫の気持を持ちながら、恐怖のあまり、見て見ぬフリをしていたのである。上位である由加里が、怯えるとは不思議かもしれない。おそらく、その恐怖は、小鳥に対する感情ではなく。当時、彼女が得ていた位置を失ってしまう。そのような恐怖だったにちがいない。
ただし、不快な気分とは言っても、被害者には、まったくちがう風景が見えるだろう。
―――気持ち悪い。不快だ。
 彼らにとってみれば、傷がそのていどですんだはずはない。むしろ、小鳥ではなく由加里を恨んだ可能性すらある。いじめられっ子にしては、由加里が単なる傍観者というだけでなしに、小鳥を使嗾して、いじめに係わっているのではないか。
 知らず知らずのうちに、被害者や周囲に、そのような疑いを与えていた可能性もあるのだ。

 話を元に戻すが、今、春子が娘に示しているのは、小鳥が書き写したノートである。期末テストが近いということで、由加里にしても所望であることは否定できなかった。
 小鳥の丁寧な文字は、人知れず、由加里を恫喝することに成功していた。字の書き手と同じように、春子をはじめとする大人たちを懐柔している。しかし、由加里をだますことは不可能だった。
 いじめられっ子は、いじめっ子の一挙一動をつぶさに観察している。そして、それにいちいち反応するのだ。後者は、それがおかしくてたまらずに、前者の心を弄ぶ。
 由加里は、痛いほどにそれを思い知らされているのだ、煉獄に似た教室において・・・・。

 春子は、そんな由加里を理解することはできない。だから、つぎのようなことも平気で言える。
「由加里、せめて、面会ぐらいいいでしょう? 小鳥さんたち、家に来てくれたのよ
「え? まさか私の部屋に入れたわけじゃないでしょうね!?」
とうぜんのごとく、語尾には、抗議のスパイスが相当量、含まれていた。春子はそれをあからさまに無視して、言葉を続ける。
「心の狭いことね! 謝罪を受け入れられないなんて!」
春子は、娘がいじめられているという事実をどうしても、受け入れられずにいた。クラスの人気者で、教師の秘蔵っ子。それが、幼稚園、小学校と進むにあたって、由加里が受けていた評判だった。いちどとして春子の期待を裏切ったことはない。むしろ、そのことで気をもんだぐらいだ。

―――この子は出生の秘密を知っているのではないか。そのことで、自分に気を使っているのではないか。
 常に、そのことが春香の脳髄を支配していた。久子経由で、それが伝わってしまうということは、十分にありえたことだ。しかし、一方で、バトルの末に気づき上げた絆は、完全に信用できた。だから、その点は心配なかった。
 そのような経緯があって、由加里とはどこか、空気を介して、接しているような気分を払拭できずにいた。むしろ、心のどこかで、このような問題が起こることを期待していたきらいがある。そこを橋頭堡にして、彼女を理解できると考えたのである。
もちろん、それには罪悪感を否定できなかったが、一方、それは避けられぬこと、いずれ起こることだろうとも思っていた。
だが、それが彼女の想像を絶するような事態に、発展しているとは夢にも思っていなかったのである。
「無視される程度のこと、誰にもあるものよ」
「・・・・・・・・?!」
 春子のその一言は、おとなしい由加里の肩を怒らせるのに十分だった。しかし、それを言葉に変換することはできない。できるのは、ただ、母親を睨みつけることだけだった。だが、それも長いこと続かなかった。


「はーい、お母さん、面会時間は終わりですよ」
 唐突に、轟いた声が、母娘の論争を終わらせた。言うまでもなく、その声は、似鳥可南子である。生理中の子宮のようにねちっこい声は、不快な空気を伴ってくる。
由加里は、思わず整った顔を歪める。
 しかし、先方は、そんな由加里を意に介そうとしない。
 看護婦は、軽いノリで入ってくると、由加里に唇を使わずに接吻した。少女は、自分の頬に透明な口紅が付着したのを皮切りに、恐怖の時間が舞い戻ってきたのを感じた。
 しかし、春子は、可南子に疑念を感じている様子もない。素っ気なく言葉を置いた。
「・・・・・いいね、考えておくのよ」
「・・・・・・・」
 由加里は、そんな母親に背中を向けざるをえなかった。
―――どうせ、わかってくれないんだ!
一方、春子は、娘の狭い背中に、何故か、夫の面影を見て、ぞっとさせられた。

―――そうだ、当たり前だけど、あの二人は血がつながっているんだ。
 今更ながらに、そんな事実を目の当たりにさせられて、額を幅広の木刀でかち割られたような気分になった。
 頭が、ズワンズワンというのを聴きながら、娘に別れを告げることにした。




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