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『由加里 67』
 『鬼』は自らの車に寄りかかって文庫本を手にしていた。その様子は異様さを極めている。
 
 街を歩く人たちは、ほとんどある距離にいちどは立ち止まって様子をうかがう。そして、しばらくすると去っていくのである。明かに一定の距離以上に近づくことができない。それは、プライベートエリアというわけではない。明かにそれよりも遠いからである。むしろ、彼女のオーラに惹かれ、あるいはそのオーラに妨げられている。そういう感じなのだ。
 それに加えておかしいのは、当該人物の自意識である。自分が人を惹き付ける存在であるという自覚が、明かに欠如している。
 鋳崎はるかもその例に漏れなかった。いや、普通の人たちよりもその人物の見えぬ力に圧倒されていると言って良いだろう。

「ああ、あの人が西沢あゆみね」
「照美! おまえなにを!?」
 照美が、当該人物の氏名を呼んだ。はるかは、相当の衝撃を以て受け止めた。
「ええ?あの西沢さんなの?!」
ゆららの声は、ほぼ多次元の世界から聞こえてくるようだ。信じられないというニュアンスが織り込まれて、他の味がしないぐらいである。
「ねえ、はるか、はやく紹介してよ」
 照美はまるで一ファンのような口調で、はるかの背中を押した。
「ヒ?何するのよ」
「何を緊張しているのよ、あんたの師匠でしょう?」
 照美は、ほくそ笑んだ。こんな風に凍りついてしまった親友を見ることはとても珍しいことだ。おそらく彼女がそうする相手とは実母と照美の母親くらいだろう。他所に、そのような存在がいるとは、照美にとって非常に興味深かった。だから、好奇心の触手を巡らせて情報を得ようとした。

「じ、時間が・・・・・」
「約束に間に合わなかったのね、でもそれは仕方ないでしょう?」
 さすがに可哀想になったのか、照美は優しい声をかけた。
「お前らのせいだろう? だから急げって」
はるかはまるでこの世に自分しかいないかのような言い方をした。それがおかしくて照美は、親友の 背中を押すことに決めた。
「ほら、はやくなさい!!」
「ヒ!?」
 あゆみへの距離は10メートル以下だった。しかし、その距離でも届かないくらいに寡少な声だったのである。
 そして、次ぎの瞬間、彼女は弟子のあられもない姿を発見することになる。
「ほう? どこぞのお嬢さんですかな?」
 文庫本を車の中に投げ入れると、無表情のまま言い放った。はるかは何も言えずに、作り笑いを浮かべるだけだ。

――――こいつが、人の歓心を買うためにこんな顔をするとは・・・・・。
 それは照美にとってはじめて見るはるかの顔だった。
「あいにくと時間を守れないような人間に知り合いがいないものでね、何処かで会ったかな?」
「はあ ―――――」
「いいから! お前の気持ち悪い顔を見続けるくらいなら、皮肉を言わないほうがましだ。全く、友だちが来るなら予め、電話くらい ――――!?」
「あゆみさん?」
 あゆみは、この間まさしく三変化と言って良いくらい、顔の変貌を遂げていた。
 
 はるかは恐縮するあまりそれに気づかなかった。だから、この時自分を達観する余裕を失っていた。端から見たらどれほど素っ頓狂な、たとえるならばひょっとこのような、顔をしているなどと思うこともなかった。
 自分を常に第三者的な視線に置き、達観する。
 本来の彼女ならば、それぐらいのことは日常的に行っているものだ。
 しかし、この時はるかにそのような余裕はなかった。だから師匠の心の機微を読み取ることができなかった。

「ああ、あなたがはるかの親友って言う照美さんかな?」
「はい・・・・そうですけど」
 まるで文章上の説明のようなあゆみの言葉を受けて、照美は答えた。
「しかし、君もご奇特な子だねえ、こいつの友人をやってられるなんて」
 元々、このようなことを言われて黙っていられるような照美ではない。言い換えれば、親友の悪口を言われてその武器を温存しているようなことはない ――――ということだ。
 
 照美のその美貌は、周囲の空気が一瞬で凍りつくような冷気を発し、その知性は相手の人格を産まれる前から否定するような言葉を、持ち主に吐かせる。同性ならなおさらだろうが、照美の美貌は、もはや嫉妬する気すら失せさせる。
 そして、ほとんどの人間の知性が照美についていけるはずがないのだ。彼女はそれを惜しみなくさらけ出す、もっとも由加里ならば彼女を凌ぐ知性を持っているはずである。しかし、心身ともに打撃を受けているいま、それを攻撃の性格を持って、発揮されることはまずない。もっとも、少女の性格から言って、そのように自分の知性を使うことはほとんどないのだが・・・・。
 その照美を威圧する何かに、この女性は満ちていた。さもあらん、目の前の女性は照美よりも10年ほど年長であり、世界ランキング三位のプロテニスプレイヤなのだ。だが、人間の肩書きによって一ミリグラムほども、心を動かされるような照美ではない。あゆみが持つ本質が、何事か感化させたのだ。

――いえ、こちらこそ、このようなプロレスラーの友人は苦労が尽きぬものです。
 本来、こう答えておきかった。しかし ―――。
「いえ、はるかさんのような人格者の友人のひとりに、加えさせていただいて光栄です」
――――ひとりだと?
 この時本来のはるかならば、一撃の下に親友を叩きのめしていたであろう。しかし、このとき、少女は通常の状態に置かれていなかった。カンプリア紀の大気のような薄い酸素濃度の中で、ニューロン同士の会話がマトモに行われていたのか、はなはだ疑問ではある。
それを救ったのはあゆみの次の言葉だった。
「さて、そこのお嬢さんは?」
「わ、わた、私のなま、な、名前は、す、鈴木、ゆ、ゆららと言います・・・・・・・」
 それは妖怪たちの宴において、ひとつの清風とでも言うべき事件だった。あゆみはふたつの大木の元に、可愛らしい花が咲いているのを見つけたのである。それは、木漏れ日に照らされてひときわ美しく輝いていた。
「とにかく、みんな車に乗ってよ、時間も時間だし」
 あゆみの号令によって、3人とも赤い芸術品の一部になろうとしていた。


 その時、由加里は病室の一部だった。
 
 不自由な体でノートパソコンに向かっている。右手だけでキーボードを操るのは骨が折れる。しかし、照美を凌ぐほどの知性の持ち主は、あるていどの苦労の末、人並み以上に扱えるようになっていた。もっとも、そのことが少女を幸せにすることはないだろう。
 しかし、それは、同時に“逆もまた真なり”を意味するのである。
 少女のか細い右手は、キーボードの上を器用に渡り歩く。ノートなので、音が緩やかなのはせめてもの救いだった。はるかと照美の命令によって、自宅で課された“宿題”をこなしているときなど、カタカタという音が自分の胎内に侵食していくような気がした。あるいは、それは声にも聞こえた。
「お前は、淫乱なのだ」
 それは見知らぬ女性の声だったが、「由加里、なんて恥ずかしい子かしら?あなたなんてもう、娘とは思わない! 汚らわしいィ!!」
「由加里お姉さんなんて、大嫌い! 死んじゃえ!!」
 家族の声が交代で由加里を責めさいなむ。扉の外で何か物音などがしたりすれば、それこそ、この世が終わるかのようなおもいをしたものだ。
ヒヤヒヤで、予め開いていたネット画面に転換したものである。これは少年がパソコンを扱っているときに使う手である。

「お前さ、Hサイトを見ているときに、親が入ってきてさ、とんでもない目にあったよ」
「へ、お前バカ?オレなんて大丈夫さ、いい手があるんだよ」
「どんな?」
「予め、別のサイトを開いておくんだよ、健全な、たとえば“おはよう日本”のサイトとかね」
 由加里はそれを側で聞いていたのだ。
 ちなみに、このとき少女は情報の代償というものを支払わねばならなかったことを特記しておきたい。少年たちは次ぎのような会話を続けたのである。
「あら? ユカリちゃん、何を盗み聴きしているのかな?」
「こんなところで、何をしているかと思ったラ?」
 加えてちなみに、ちょうど昼休みだった。クラスメートたちはあるものは、図書室に、あるものは校庭に陽光を浴びに向かった。しかし、どの生徒たちも友人たちと連れだって青春の喜びを詩にものしあっていた。ひとりぼっちなのは由加里ぐらいである。そして、女子で残っているのは少女だけだった。
「ユカリちゃん、おトモダチはどうしたのヨ、ホラ、校庭をミテごらん、みんな楽しく遊んでいるじゃん。あ、あれは、海崎たちじゃん」
 自分をいじめる主犯の名前を聞かされて、由加里は股間に釘を打たれるような衝撃を受けた。
 もう一人の男子がそんな由加里を笑う。

「よせよ、こいつにそんなのがいるわけねえじゃん」
 少女は脳天を割られたような気がした。男子にまで嘲笑される。こんなミジメなことがあるだろうか。
「・・・・・・・・」
 由加里は、何とか威儀を保とうと立ち上がった。この年頃の少女の涙ぐましい習性である。異性に対する特別な態度は、思春期の本能とでもいうべき属性だろう。由加里もそれから自由ではなかった。
「ドコ行っちゃうの? お兄チャンたちが遊んであげよって言うのに」
「そうだよ、鬼の言うマニってネ」
 由加里がいじめられっ子に堕ちるまで、彼女は尊敬の対象だった。成績はバツグンで、容姿もそこそこの美人、男子はおろか女子にも相当の人気があった。ただし、積極的な態度に出るということはなかったので、教室内のステータスやヘゲモニーに関係することはなかった。
 だから、原崎有紀たちの由加里に示した悪意は、男子たちのそれと似ている。一言で表現するならば、それは劣等感の裏返しということになる。
 この二人、塚本誠二と南斗太一郎は、まさにそのカテゴリーに当てはまる男子である。ちなみに、太一郎は小学校のころから由加里と同級だったことが多く。密かに歪んだ恋心を焦がしてきた。
由加里としてもそんな二人と間違っても友人になろうとも思わない。よもや、自分を見下して、「友人になってやろう」という態度に出られたら、それに答えるほどに落ちぶれていいないのである。颯爽と教室を後にすることにした。たとえ、その態度とうらはらに心を乱れていようともこの二人などに見せる心はない。しかし ―――。
「ドコにいくの? 高田に言われているんだろう?」
「ヒ?!」
 もしもあるならば由加里の尻尾を引っこ抜くほどの衝撃を、太一郎の言葉は持っていた。少年は、摑んだ尻尾を引き抜く寸でのところで止めた。そして、少女の整った鼻梁を撫でた。揶揄に満ちた視線を向ける太一郎に、少女は心底ぞっとさせられた。

 高田あみる。彼女は由加里いじめの二大勢力の一方の雄である。もう片方は、言うまでもなく海崎照美とはるかだが、あみると金江は、由加里にとってみれば別の意味で恐怖の対象だった。平気で暴力に及ぶのである。身体に残る傷跡や痣のほとんどは彼女たちの仕業である。しかし、照美とはるかならば、そのようなミスを犯すことはない。由加里にあみたちのそれを凌ぐインパクトを与えておきながら、なんら足跡を残ることはないのだ。その辺が知性レベルにおいて、はるかに叶わないという証左であろう。

 閑話休題。

 太一郎は確信を持って、言葉を弄んだ。
「トイレに行くのも、高田の許可が必要なんだろう? 知っているんだからな」
「命令されているんだろう? 休み時間に教室を動くなってさ」
 塚本誠二が続く。
「・・・・ウウ」
 由加里は不覚にも落涙してしまった。何と言うことか、これだけはいやだった。男子の前で、しかも塚本や対一郎ごときの目の前で頬を塩辛くしてしまうなんて・・・・。
「かわいそうに・・・・」
――あなたなんかに!そんなこと言われたくない!!
 少女は自尊心の一端を2匹の動物に見せた。思わず、ひるむ二人、なかでも太一郎は背後の机にぶつからんばかりに驚いた。しかし、彼が次ぎに取った態度はまさに逆襲という表現に相応しい。
「ヒ!?何を?」
 由加里は絶句した。さすがに誠二も驚きを隠さない。

 なんと、太一郎は少女の両手を摑んだのである。あたかも白粉をまぶした餅のような感触が、少年の手の中に広がる。逃げようとするのを無理矢理に摑むと、苦痛の汗が滲む。少年に性の目覚めを実感させた瞬間である。
 その汗の温度は、少年に官能の悦びを教えたのだ。
 しかしながら、少女にとってみれば、太一郎ごときに、同じ感覚を覚えさせるのは無理な話である。ただ、何万匹ものミミズに全身を這い上がられるような不快感だけが猪突するだけだ。
「ぃぃいやあ!ぃいやあ!」
 もはや、抵抗する力なぞ雲散霧消してしまったかのごとく、いやいやをするしかない。制服や床に大粒の涙が音もなく落ちる。
 ところで、由加里はこのころには、四人による性的ないじめを受け始めている。照美とはるか、それに原崎有紀と似鳥みるくによるいじめは、しかし、レッスンワンを履修したばかりだ。まだ下着を触れられるていどにしかすぎない。まだその中身を自分の意図を越える状態にさせられる―――などという恥辱からは無縁なのである。まだ、はるかが持ってきた性的に過激な下着を着けさせられ、スカートを短くさせられて校内や街を歩かされる ―――ぐらいのいじめである。
 
 そのぐらいとはいっても、この時の由加里にとっては、全身をなますにされるような苦痛と悲哀を伴っていた。そして、際限なしにエスカレートするいじめにただ怯えるだけだった。
今、それを男子にされようとしているのだ。
 少年たちの背後に見えないいじめっ子たちが見える。言うまでもなく、高田や金江の類である。周囲の女子たちも、由加里を嘲笑しながら腹を抱えている。
 由加里は小説を書く、いや書かされるようになって、自由自在に記憶を得られるようになった。いや、その感覚を自由と言うのであろうか。あたかも巫女が神の言葉を伝えるように、何か得体の知れない超常的存在から、知識や体験を預かっているようにも思える。
 考えれば、作家という仕事とはそれを文字に置き換えるだけではないか。この時、由加里はそれを直截的に感じ取っていた。
 照美やはるかの命令は、由加里にもう顔も見たくない記憶との再対面を強要する。あの二人はどれほど悪魔なのか、どれほどまでに自分を恨んでいるのか?
 底なし沼のような恨みの深さに、由加里は戦慄した。
 少女の体面は、まだ、まだ続く・・・・・・・・。










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