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『マザーエルザの物語・終章 18』
「そうだ、宿題やらなきゃ、きっと、あおいは全然やってないのだわ―――」
 親友に出会った頭から降り懸かってくる台詞を、赤木啓子は簡単に予測できた。

――――最初は、何も言わないにちがいない。良くっておざなりな挨拶が渡されるていどのことだろう。
 きっと『粗品』って書いてあるにちがいない。だいぶ前、母親と行った会話に出てきた言葉を、心のなかで使ってみた。中学に入ったばかりの生徒が友人をからかうのにも英語を使いたがるのに似ている。2年後、BE動詞も理解されておらず、高校に入れないと泣いているかもしれないのに・・・・・・。
それはともかく、啓子は『粗品』などダッシュボードに突っ込むつもりだ。

――――ところで、啓子ちゃん
 親友はおずおずとした口調で、言葉を発するのちがいない。しかし、啓子は思った。
「騙されるものか」
 しかし、親友の顔がちらつくといっしゅんでそれが崩れていくのが見える。

――――しゅくだい、全然、やってないんだ。
 親友の顔が目の前にあるようだ。罪のない笑顔がそこにある。

―――わかったよ、見せてやるよ。まったくしょうがないなあ。
 しかし、相手の発言はおろか、自分のそれまでが聞こえてくるのだ。全くやりきれない。
 彼女と出会ってからそのペースに乗せられっぱなしだ。それは、はじめて出会ったときからそうだった常に助けなくてはならない。そう考えさせる何かが、あおいの中にあるのだ。
 陽気な笑顔を絶やさないあおいだが、その一方、見ていて危なかっかしいこと、このうえない。
 親友の浮き足だった脹ら脛などを見ていると、無理矢理にでも着地させてやらねばと思う。

 しかし、同時に強いマイナスの感情が浮かぶのを感じる。それは信頼していた相手に裏切られるような、人生で最も重要な選択をするべきときに、あっさりと逃げられるというような不思議な感覚だった。なぜならば、二人はまだ10年とちょっとしか生きていないからだ。そのそも人生がなどいう主語が、文章の頭に来ることじたい、異様なことなのだ。

―――あおい。
 親友の頬に太陽が当たる。あふれんばかりの笑顔は、彼女が黙っていればかなりの美少女であることを忘れさせる。整った顔の作りを無惨にもだいなしにしてしまうのだ。むろん、その代償として、新しい金貨を転がしたような陽気さを得ることが出来たし、それは周囲の絶対的な指示をも得ることにもなった。
 いちばんさいしょ、この少女に出会ったとき理由もわからずに、顔面にパンチを食らわせてやりたい衝動に駆られた。
 あたかも、誰とでも友人になることができる ――――そんな自信満々な顔。自分の名前を出すことで世界中の人間が、友人になるとでも言い足そうな顔。なんて無神経なのだろう。いやその極みは、自分の傲慢さにまったく気づいていないことにあるのだろう。
「啓子ちゃんでいいよね、あたしはあおいだよ!」
太陽のような顔が目の前で輝いていた。とてもまぶしかった。しかし、次ぎの瞬間、水をさすような声が聞こえた。

「止めなよ、あおいちゃん、あの子は一人がすきだから」
―――なんだ。
 そう思った。いつものことだ。自分はひとりでいるべきなのだ。目の前の太陽もそれを自覚するだろう。自ら光る恒星としては、自分の我が子の顔は覚えているだろうが、その子供たちの隠し児にまで興味を示すことはないだろう。言うまでもなく月やフォボスのことだ。
 自分は十分に成績優秀で美人だ。誰しも興味を持たずにはいられない。しかし、そのような状況であえて、一人でいる。おそらく、端から見ればそれは重大な決意に見えることだろう。
 それでも、あおいは付きまとってくる。
 啓子はそこで少女に提案をした。
―――私を選ぶか、みんなを選ぶかどっちかにしな。私を選ぶなら、もうみんなとは一生口を聞かないんだよ。
 あおいは困ったような顔をした。
 それみたことばかりと思った。しかし ――――。
「うん、わかった」
 どうしても、自分を友人にしたいようだ。きっと、これを機会に仲間に引き入れられると思ったらしい。

――――そうはいくものか、あなたのコレクションに加わるつもりはない。
 啓子はそう思った。
 しかし、軽く考えていたのは彼女のほうだった。あおいはそれを見事に実行したのである。そのことは予想以上に啓子を追いつめることになった。産まれてはじめて憶える感情に、大脳新皮質の裏側が、きりきりと痛んだ。
 だが、事態はそれどころではなくなっていく。
 人気者だったあおいがクラスにおいて、抜き差しならない状況に追い込まれることになたのである。 今まで太陽のように輝いていたあおいは、白色矮星のように黙りこくってしまったのである。しかも、これ見よがしに啓子とは仲良く語り合っている。こんなに気に入らないことはない。
あおいはいじめられるようになった。
 
 しかし、いくらそれが非道くなっても約束を違えることはなかった。
ついに啓子は折れた。クラスメートの面々で涙を流したのである。すべてを打ち明けて、あおいとクラスメートに、許しを乞うたのだ。カタルシスとは言うが、涙とどうじに、永年鬱積していたものがすべて流れ去っていくように思えた。
 その後、紆余曲折はあったが、友人というものをはじめて得ることになった。しかし、驚いたのは、あおいのことである。ぜったいに自分を許さないと思われていたあおいが、あっさりと許してくれたのである。もっとも、そんな無邪気な太陽から、ビンタが飛んでくるとは思わなかったが・・・・・。

 このことを機会に、啓子は生活が変わったわけだが、それは必ずしも不快ではなかった。たしかに生まれつきの習性というものを変えることは無理だったが、友人というものをはじめて知った。そのこと動かしがたい事実である。
「もう、こんな時間か、寝よ」
 啓子は、ネグリジェをケースから取り出した。その音は、机上の蛍光灯がやはり蛍光灯であることを示すだけだった。やがて、すぐに用無しになる。そして、少女は夜の闇にその肢体(みさお)を捧げることになった。


 そのころ、あおいは携帯ひとつを握りしめて夢の世界に旅だっていた。少女にとって、それはたったひとつの財物(たからもの)なのである。
 少女が家族によって惨めな境遇に叩き落とされていらい、この家に確かな意味において、彼女の所有物などという物は存在しないようになった。
 有希江はさすがにしないが、茉莉が彼女の部屋に勝手に入って、物色するようになったのである。もちろん、あおいはそれに対して抵抗することはできない。まるで、父親の目の前でその娘を強姦しているようなものである。少女はただ泣くことしかできなかった。
 だが、携帯だけは身から離すことはしなかった。やがて、茉莉が暴力を厭わなくなると、特別の隠し場所を決めて、そこに安置するようになった。
 携帯は、何よりも大切な品だったのである。これがあれば常に啓子をはじめとする友人たちを連絡が取れる。自分を対等の人間として扱ってくれる相手とつながっていられる。それは、自分が奴隷でもペットでもなく、新正の人間であることを証明してくれることも付随している。

 だが、不思議なことがある。事ここにきて、どうして久子は携帯の使用料金を払い続けているのだろう。
 あおいは、そのような疑問を持たなかった。
 このような境遇に置かれてもこづかいはなおも与えられている。小遣い帳を書くことからは解放されたが、それはかえって悲しみを呼び起こした。「あなたはもう娘じゃない」と言外に言っているようなものだからだ。そのような発言を直接されるよりも、態度でされるほうがよほど辛い。身に応えるものだ。
「ぁ」
 少女は低く悶えた。携帯がベッドから落ちたのだ。眠るときは隠し場所から取り出して、壊れんばかりに握りしめる。合成プラスティックのメタリックなぬくもりが伝わってくる。あたかも、それは啓子の肌であるかのように思える。

 ――――啓子ちゃん・・・・・・。
 あおいは吐息で親友の手を、胸を、探り当てようとする。手は確かに、指は確かに、そして、掌は確かにそれを摑んでいるはずだった。哀しみの刻印を押しているはずだったのである。しかし、完全に摑んでいるという感じがしない。たしかにプラスティックの留め金はきりきりと音を立てているというのに・・・・・・・・・。
 だが、この時少女は何処かで自らの意思でそれを拒否していたのである。それは自分の制御の向かわないある記憶に基づいていた。しかし、それは大海が描く水平線の向こうに埋葬されていた。死者は常に生者を縛る。後者の窺い知れぬところで、見えない鎖と枷を操っているものだ。
 好きな食べ物にアレルギーを起こすように、あおいは訳の分からない衝動に自分の公道を制御されている。摑みたくとも摑めない。そのもどかしい思いは、夢の中においても少女を苛む。しかし、彼女をその悪夢から揺り起こしたのはさらなる悪夢だった。人はそれを別名、現実と呼ぶ。
 
 あおいは何か得体の知れない力に、身体の自由を奪われた。
 
 いや、それだけでなくて意図しない動きを強要された。例えば、サメに襲われる海水浴客のごときと、そのような体験を共有するのかもしれぬ。
「ママ・・・・・!?」
 ベッドの下に突き落とされたあおいは、遺伝上の母親をそう呼んでしまった。既に禁じられているにも係わらずである。
 あおいの行為を夢の世界のうわごとだと黙認することはなかった。
「何ですって?!」
「ヒ!?、お、オクサマ、ご、ごめん、いや、申し訳ありマセン!!」
 少女は、全身をスリッパで打たれながら泣きわめいた。命じられた礼儀作法を、筆舌に尽くしがたい苦痛の下で、思い出す。そして、ひっしに絞り出すが、『遺伝上の母親』はそれを許そうとしてくれない。
「まだ、お嬢サンのつもりなの?!あなたは!?」
「ウウ・・・ウ・ウ・ウ・?!痛い!お、お願いです
・・・・ウウ・・!! お、お許しクダサぃ!!・・・」
 
 泣き叫びつづけるあおいは、髪の毛を乱暴に摑まれ、床を縦横に移動させられる。それは、見方によれば、さしずめ犬の散歩のように見える。
 彼女の行為は相当に荒っぽいにも係わらず、どことなく上品な空気に包まれている。それはどういうわけだろう。その表情にも所作に粗野な色合いはいっさい感じられず、高貴な紫のいろだけがやけに目立つ。
 悪魔にだけ、高貴な暴力という形容が許されるという。
 そうならば、いまの久子はまさに悪魔としか言いようがない。その悪魔はこうのたまった。
「ほら、さっさと用意しなさい。出かけるわよ」
「・・・・・何処へ?」
 あおいは決して、とぼけたわけじゃない。畳み掛けられる暴力によって、意識が混濁させられていただけだ。
「そうなの?お前にはトモダチもいらないの? そうならいいのよ!」
「ヒ!?」
 地獄の黄泉に煽られているあおいの脳裏に、親友の横顔が、ちらつく。
 しかしながら、久子の声がそれを呼び覚まさせたわけではない。携帯のメタリックなキラメキがそれを呼び起こしたのである。プラスティックの安っぽい石油の手触りが、それを呼び覚ましたのである。
 久子の締まった尻はあおいに、拒否のダンスを踊っている。少女はそれに向かって呼びかけた。
「お、オネがいです・・・・」
「ふん・・・・・・」
 『遺伝上の母親』は、冷たい足音を立てて部屋を後にした。










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