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『マザーエルザの物語・終章 28』

 教室に戻ったとき、あおいは息も絶え絶えな状態で、多分にクラスメートの同情を買った。少女の真珠色に輝く額には、脂汗のようなものが滲んでいる。霧を吹きかけた高級陶器のようで、反射光の美しさがやけに目立って痛々しい。
 啓子にもそれが伝わったと見えて、心配そうに親友の顔を伺っている。
「大丈夫? 早く座ろうよ。それとも保健室に行く?」
 あおいにしか見せない顔で言葉を投げかける。事実、二人の間に流れている世界には、第三者が入り込める隙を見いだせなかった。
 だから、固唾を呑んで、周囲の児童たちは眺めるしかなかった。ある意味、それは夫婦に似ている。啓子があおいの肩を抱いて、労りながら席に着かせるその仕草は、夫が病床の妻に対して見せる魂に満ちていた。
「ウゥ・ゥ・ゥ・ゥ」
 一方、あおいは意識が細(こま)切れになるような官能に襲われながらも、絶え間ない罪悪感に苛まれていた。

――ああ、私はこんな扱いをされる価値なんてないの。
 
 小学生のあおいには、性的な感覚をその意味において理解できるほど知性が発達していない。だが、無意識の領域では、それを完全に識別し分類さえしていたのである。官能が与える麻薬的な感覚に対して、それを率直に快感と受け止める感情と羞恥と受け止める理性。ある意味、機械的な無意識は善悪の判断をしない冷静な視点で、自分を見つめていた。
 「ウウ・ウ・ウ・ウ・ウウ」
 啓子を含めた周囲に自分を合わすのも一苦労だ。時間に遅れてしまいそうな気がする。いや、既にみんなが手の届かないところに行ってしまったような気がする。もっと似つかわしいたとえを用意するならば、周回遅れのランナーというのが一番適当かもしれない。
 
 いつの間にか、みんなあおいの手のとどかないところに言ってしまった。もう、誰も彼女をまともに相手にしようとしない。自分だけが木製の人形になってしまったかのようだ。
 全身が縮んでしまいそうな羞恥心に苛まれて、知らず知らずのうちに肌がピンクに変色していた。鳥肌も立っている。
 めくるめく官能に意識を吸い取られてわずかに残った知性で、周囲に目を向けてみる。できることは眼球をわずかに動かすぐらいしかない。 
 とうぜんのことだが、気が付くと、啓子には自分の席に着いていて、自分には寄り添っていない。教壇には、担任である阿刀久美子が、何やら声を張り上げている。しかし、その意味はまったく頭に入らなかった。 
 もう、礼は済んでしまったらしい。あやふやな意識で過去をふり返ってみると、「規律、礼」という学校では何十年も恒例となった声が聞こえる。

 いっしゅんだけ、あおいは肉体を抜けていた。時間と肉体を超越して、学校という概念そのものを窓の外から眺めているような錯覚に陥った。その焦点の中心には自分がいた。哀れにも震えている少女だった。
 本来ならば、楽しくてたまらない空間だったのに、いまや自己嫌悪のタイルに床も壁も埋め尽くされている。たまため天井を眺めてみたら、目に侵入してきたのは同じタイルだった。机やクラスメートたちは、約一名を覗いて単なる記号にしかみえない。もちろん、その一名は赤木啓子である。

―――み、見ないで、啓子ちゃん・・・・・。

 あおいは、カタツムリのように意識的に自分で造った殻に閉じこもろうとしていた。しかし、親友の視線を妨げることはできなかった。それは、制服を通過して少女の秘密の部分にまで達しているように思えた。そこには、彼女が何よりも、そして、誰からも護りたい恥ずかしい秘密が隠されている。

―――教室でもこんなことされてるなんて・・・・・・。

 有希江の手で股間をむんずと摑まれているような気がする。家で姉にされていることがありありと思い出される。いや、あたかもここが教室ではなくて、自分の家のようなきがする。全裸にされて犬のようによつんばいにされたあおいは、恥ずかしいところを弄られて呻き声を上げているのだ。
 姉の笑い声がいま、そこにあるような気がする。
 気が付くと、教壇に居座っているのは、久美子でなくて有希江が弁慶のように立ち尽くしていた。
 しかし、次の瞬間には、久美子に戻っていた。ちょうど宮沢賢治の詩を板書してふり返ったところだった。
 あおいは、それを書き写しながらつくづく思う。

――――ここは、勉強するところなのに・・・・・・・・・・・・・・。

 本来ならば、授業とは休み時間をひたすらに待つ時間にすぎなかったのに、それは、本人はおろか担任をふくめたほぼクラスの成員すべてがそれを認識していた。そのあおいの元気がない。思えば、この少女はクラスの太陽だったのだ。らんらんと輝いているときは迷惑なだけだったが、アマテラスの神話のように、いちど、岩戸に籠もってしまうと、その温かさが身にしみて思いだされる。みんな、そうなってはじめて、その価値に気づくのである。

――――あおいちゃん、どうしたのかな?
 
 教師の秋波をかいくぐって、クラスメートたちは、心配そうな視線を贈ってくる。すると、啓子以外のクラスメートもただの記号ではなくなっていく。それは同時に少女の羞恥心を倍増させることにつながる。たまたまその視線のひとつと目があったりすると、顔を真っ赤にして俯くことしかできない。羞恥のためにからだを動かしたりすれば、憎らしい相手がいたずらを始める。股間に埋め込まれた異物が動き始めるのだ。
 身体は、異物を外に出そうとするが、恥ずかしい秘密の一部が作動して、それを内部に押し込めようとする。心ならずも少女じしんの努力もあって、阻まれてしまう。
 一連の動きは仮想セックスのようだが、さすがに少女はそこまで考えが付かなかった。そもそもセックスというものが想像できない。そういう単語は聞いたことがあるが、少女じしんはまだそれに触れてはいけない年齢だと思っている。有希江もそれを教え込むということはないようだ。
 加えて、このとうじのあおいにとって救いだったのは、オナニーという概念が持つ意味すら明確でなかったことだ。それは不幸中の幸いというべき事態だったが、この時の刺激が後になって、それに開眼する契機になったことも事実である。
 
 しかしながら、性器の周囲を弄るとやがて湿り気を帯びること、言うまでもなく、それは小便とは別の液体である。あおいは、全クラスメートの目の前で辱めを受けているような気がした。
 冷たい笑いが少女を襲う。それは、かつて、少女を包んだそれとは全く違う、口臭に満ちた冷たい笑いである。多分に、苦笑というスパイスが含まれていながら、それは優しい温度に満ちていた。温泉に浸かったあとで鉄砲水に流されるようなものである。
 もしも、下半身の秘密をみんなが知ったら、そのような態度に出ることは火を見るよりも明らかに思えた。ちょうど家庭で起こったことが場所を変えて起こるのだ。
 少女が何よりも怖れるのは、赤木啓子の動向である。彼女から見捨てられることは、すなわち、自分の死のように思えた。死というものは、体験したことはないが、もしも、それがあるとすれば、啓子を失うくらいに怖ろしいことだと思っている。

 膣の中に異物が入っているということは、同時に、耐えず局所が開いているということである。それは絶え間ない尿意に襲われていることと同義である。それがもたらす羞恥は、子供のときのおもらしの比ではない。
 股間から這い上がってくる巨大なムカデは、少女の理性を完全に曇らせる。だから、教師の言葉もこのように聞こえることになる。

「みなさん、榊さんには秘密があります ―――」

 教師の声に従って、クラス中がごおっとなる。それに煽られるとさらにあおいを責め立てる言葉が、彼女の口から発される。
「榊さん、立って下さい。そして、スカートを捲ってください」
 あおいは、巨大な鉈(なた)で脊椎を割られるような衝撃を受けた。この先生はいったい、何を言っているのだろう。少女は、訝ったが、同時にその発言が正鵠を射ていることを思いしらされる。なんと言っても、少女の股間は不自然な金庫によって閉じられているからだ。
 そして、教師の発言はさらに情け容赦なくなっていく。
「はい、みんなで榊さんの秘密を調べてみましょう!」
「賛成!!」
 机が、椅子が、恐怖の宣告をする。それは世界の終わりに天使が鳴らすラッパにも酷似している。
「いや!やめて!!」
 たまらなくなって泣き叫ぶあおい。しかし、次の瞬間、その声によって何かを思い出したのである。 それは別名、現実という。今まで、あおいが体験してきたのは彼女じしんが紡いだ悪夢だった。
 最初の教師の言葉はこうである。
「榊さん、黒板まで来てこの問題を解いてください」
 次は ―――。
「どうしました?」
 クラスメートのざわめきも、あおいに対する同情に満ちた温かいものだった。何もかも真逆の方向にベクトルが向かってしまった。心ならずも、誰かの声が合図となってあおいは意識を失ってしまった。その声をあおいにとっては何かの引導だったのだろうか?
「榊さん?」
「あおいちゃん!?」
 教師の声と、啓子の声、そして、クラスメートたちの声。それぞれが渦を巻いて、ぐるぐると少女を螺旋の中心へと落とし込んでいく。

―――う、失っちゃいけない。そんなことなったら、バレちゃう! ぜったいに知られてはいけない、秘密が!!

 意識をはっきりさせようと、息込んだが、いちど折れたタンポポの茎が元に戻ることは、ほとんどないだろう。
足に入れようとした力がしだいに抜けていく。ただの棒に変化していく。そして ――。

 暗転。

「朝から具合悪かったのよね、ムリするから」
「・・・・・・・・・・!?」
 無責任な保険委員を睨みつけておいて、啓子はあおいに駆け寄るなり抱き上げた。その仕草があまりに自然なので、教室中、一枚の絵を見ているような気分になった。時間が停止したのである。
教師ですら、まったく手を出すことができなかった。
 そうこうしているうちに授業のおわりを告げるチャイムが鳴った。

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テーマ:小説 - ジャンル:アダルト

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