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『由加里 92』


 由加里が毒牙にかかろうとしている時、照美と郁子はカラオケを後にしようとしていた。もちろん、携帯は料金を考えて、すでに切ってある。
「郁子ちゃん、楽しかった?」
「うん・・・そうだ、あたし、携帯、持ってるんだ」
 思いだしたように言い出した郁子。照美にとって見れば、それは意外な事実だった。最近の小学生の動向は、ニュースなどでは頓に耳にしていたが、情報化がそこまで進んでいるとは思わなかった。
「じゃあ、アドレスの交換しようか、わからない?こうやるんだよ、貸してごらん」
 その時、小学生の小さな頭に浮かんだのは、海崎百合絵のこんな言葉だった。

「知らない人に貸したらだめよ」

「あ、返して・・・」
 美少女は、女の子に拒絶感が見え隠れしているのを見落とさない。だが、月並みな言葉でお茶を濁すことにした。
「もしかして、カレのが入ってるとか?」
「そんなんじゃないもん」
 しかし、携帯の中身を知って本当に驚愕するのは、照美の方だろう。郁子の携帯に自分の母親のアドレスが入っていることを知ったら、どんな顔をするだろうか。
 照美は、そんなこととは露知らず、姉さん顔で妹を相手にしているつもりだ。こんな姿を鋳崎はるかが目撃したら、おそらく、いや、90%の可能性で親友をからかうネタにするつもりにちがいない。
 照美は、その時が音もなく近づいているにもかかわらす、さらに姉さん顔をする。

「郁子ちゃん、可愛いからきっともてるわね、クラスの男子が放っておかないでしょう?」
「そんなのいないもん・・・・でも、お姉さんならいそうね、男の子が放っておかないんじゃない?」
 照美は、思わず笑声を洩らした。
「ふふ、私か、どうも、男子から畏れられているような気がするな」
「綺麗すぎて怖いのかな」
「うん?」
 適当に言っているようで、真実を洞察する。小学校の高学年とは誰でもこんなものか、それとも、彼女が特別なのか、とにかく、照美は聡い少女に好感を持った。
「お姉さん、歌うまいよね、プロみたい。アイドルとは違う感じの歌手になれるんじゃない?」
「郁子ちゃん、西宮さんには内緒よ」
「え?どっち?」
「由加里さんよ、いい?」
黙って肯く、少女に照美は打ち明けた。
「冴子さん、ロックバンドをやってるでしょう?私、その新しいヴォーカル、歌手になるかもしれないんだ」
「え?そうなの、アッセウブ、なんだっけ?」
「アッセンブル、ナイトよ」
「由加里さんには内緒よ」
 自分が由加里の姉が主催するロックバンドに参加することによって、かなりのプレッシャーを彼女にかけられるのではないか、照美は、お姉さんを演じる中で、どす黒い笑みを浮かべていた。
 だが、それは容易に崩れ去る運命にある。遠目に、あまりに見知った顔を発見したからである。女の癖に、普通の男子よりも頭一つぶん大きいのは一体何者だろう。考えるまでもない、鋳崎はるかである。
 すぐに逃げようと、裏道を伺おうとした瞬間、親友の老獪な双眸とぴったり出会ってしまった。
 30メートルも離れているはずだが、トップアスリートの卵の視力から逃れることはできなかった。すぐに走り寄ってくる。
 ジャージ姿でテニスラケットを背負った体育会系、向こうから飛んでくる大柄の女の子はそのようにしか表現できそうにない。
 二人を取って喰える場所まで近づいた。白皙の美少女は、さすがに額に汗を浮かべている。
 彼女は、いたずらっ子のような笑顔を浮かべると、いかにもおかしそうに言う。その口端からは、親友をからかってやろうという悪意が見え見えである。
「よ、照美!あれ、このお嬢ちゃんは?」
「はるか・・・・・・・」
 思わず、美しい顔が滑稽に歪む。こうなってしまえば、絶世の美少女も形無しである。だが、照美を救う神の手がぬっと現れた。
 この小学生は、二人が予想だにしない言葉を吐いたのである。

「いつも、姉がお世話になっております。今朝、生まれた、末の妹の郁子と申します」

 神妙な姿に、数秒の沈黙の後に、二人は爆笑せざるをえなかった。
「ほう、今日一日で、ここまで成長したってわけか?」
「お姉さん、この人、男なの?」
 はるかを怖がっているのか、郁子は、その小さな身体を照美に絡みつかせる。
「本当はそうなのよ、変態さんなのよ。男のくせに女の子の恰好をしたがるって、学校でも評判なの」
「照美!わざとらしくしおらしくするな!」
 二人で歩いていると、似合いの恋人同士に見られる。照美は意外そうな顔をし、はるかは、いかにも嫌そうに発言者を睨みつけたものだ。
 彼は30歳を超えた行員にもかかわらず、心底から震え上がったことは、照美とはるかの知る余地の無いところである。

 さて、照美によって、要領よく、郁子の身分を説明されたはるかは、目を丸くした。当たり前だろ、あの西宮由加里の妹だと言うのだ。確かに血が繋がっていないのだろう、顔の作りそのものが違う。絵で言えば、その根底にあるタッチが違うのである。
 はるかは、少女に対する自分の第一印象よりも、親友が彼女を気に入っていることに注目した。明らかに、疑似的に姉妹を演じることを、楽しんでいる。
 確かに、一人っ子であるはるかにも、その気持ちはわかる。ただし、実母と実父に育てられている彼女には、親友の気持ちの深いところまではわからない。彼女はそれを自覚していた。自分にその資格はない、と思っている。 それは自分の照美への友情の証拠だとも考えている。
「照美、そろそろ、小学生は帰宅する時間だろう」
「まあな、家まで送ろうか?どうした?」
 郁子は、地面に視線を落としていて黙っている。そのようすを見ていると、本当に夕日に呑みこまれてしまいそうに見えた。
「郁子ちゃん?」
 気が付くと、少女は照美のスカートを摑んでいた。
「どうしたの?」
「ウウ・ウ・・」
 あまりに華奢な少女は、その小さな肩を振るわせて泣いていた。さきほど、自分は愛されていないと、冗談交じりに言っていたことが想い出される。
 肩を抱いてやろうと手を回す前に、少女は口を開いた。
「お、お姉さん・・・あ、あたしね、お姉さんって言ってごめんね、お姉さんじゃないのに」
「何をバカなことを言っているの?」
 先ほどは意図していたが、今度はごく自然に少女の肩を抱き締めていた。少しでも力を入れたら、その瞬間、肩胛骨を鎖骨が粉砕していまいそうに思えた。
「ウ・・ううう!?あーあー!!」
「郁子ちゃん!?」
 小さな少女は、顔を真っ赤にして照美の下半身にしがみついて、泣きじゃくりはじめた。
端で見ている、はるかは、往来の視線が気になったが、単なる姉妹の家族ドラマだと思って、温かい微笑を投げキッスしてくるだけだ。
 一方、照美は、そんなことは全く気にしていない。
 なんと、この美少女が涙を浮かべている。由加里に見せてやりたいと思った。きっと、彼女は照美にいじめられることを誇りに思うだろう。

 この小さな少女は、はるかをも、理性の楽園から追放せしめたのである。
 
 しばらく経って、ようやく泣きやんだ郁子は、照美に手をつながれて帰宅の途にあった。
「・・・ご、ごめんなさい」
「いいのよ、郁子ちゃん、よかったら、私のことをお姉さんって呼べば」
 しかし、照美は少女を笑わすことも忘れなかった。
「そして、この大きなのはお兄さんって呼びなさい」
「おい、照美!」
 大きな手が照美の頭を摑みとった。
「痛いな、はるか!」
「フフ・・・」
 照美の意図どおりに、郁子は笑い出した。
「ま、それは冗談として、別に冗談にしなくてもいいんだけど・・・」
「冗談だ!」
 地獄の底から響いてきそう名声を無視して、照美は言う。
「私の妹でもいいよ、そうだ、本当に私たちの妹になろうよ、ね、郁子ちゃん、三國志って知ってる?」
「知らない」
 素直に答える。

 おい、おい、小学生に何を言って居るんだと、はるかは制しようとするが、照美はまたも無視する。
「桃の誓いって言うのがあるの、桃の木の下で3人の男が兄弟の誓いをするのよ」
「その人たちって、3人とも赤の他人なの?」
「そうよ」
 照美は、公園の前にある門石に座った。こうすると郁子と目線が合う。
「あそこに、蜜柑の木があるわ、あの下で、3人で姉妹の誓いをするの」
 小さな両肩に手を添えると、それほど大きくもない木の下まで押していく。すでに誘蛾灯が光る時間になっている。
 郁子は、人形かと思わせるほどに従順に照美の意思に従う。頼りなさげなその姿は、護ってやりたいと思わせるのに充分だ。
 言うまでもないことだが、蜜柑の季節ではない。だが、先入観からか、甘酸っぱい匂いが漂っている気がする。
 郁子は、照美から離れると、木に寄っかかった。上目遣いで姉になる中学生を見あげる。
「本当に?」
「もちろん!」
 半分ほど、あほらしいと頭を掻いたはるかだが、すぐに、親友が本気だと気づいた。他人の中で育てられるとはどんな感じだろう。たしかに、彼女は継母や継父にこれ以上はないというほどに愛されている。だが、自分とて、照美とは血など全く繋がっていないのだ。
 しかし、彼女をとても大事に思っている。肉親として愛しているとさえ言える。だが、悔しいことに、この美少女に継母たちと同様に、人並みの幸福を感じさせてあげられない。なんと、もどかしいことか。
もしかしたら、この小学生がそれを実現させてくれるかもしれない、はるかはそう思った。

「そうだな、そうしよう。しかし、私は女だからな、郁子ちゃん」
「はい、お兄ちゃん!」
「こら!」
 はるかは、新しく妹になった少女の頭をごつんとやった。
「私は、お姉さんなのよ、区別がつかないじゃない!」
「はるかお姉さんでいい」
「え?はるかお姉さんだって?あはははは!」
「笑うな!照美!」
 そう言っているはるかも笑い出した。それに釣られて郁子も笑い始める。あっと言う間に、笑声の合唱となった。
 笑いが絶えると、照美は郁子をその腕の中に入れた。
「そろそろ、帰ろうか」
「うん」
 郁子は再び、涙目になった。
「郁子、妹だよね」
 可愛らしい小学生を愛でながら、照美は突如として怒りを抱きはじめた。言うまでもなく、彼女の姉である、由加里であり。
 3人連れだって歩きながら、絶世の美少女は、彼女へのさらなる攻撃を誓った。
一方、テニスラケットを背負う少女は、幾ばくかの不安を抱いていた。こんな小さな少女を由加里いじめに巻き込むことである。彼女は、ほぼ親友の意図を察知していた。だが、彼女の境遇を思うと、それをあからさまに批判するわけにはいかなかったのである。
 何故ならば、すでに、親友を護り続けると、そして、同じ狢で在り続けると、はるかは、これらのことをかつて自分に誓ったからである。



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テーマ:官能小説 - ジャンル:アダルト

コメント
一夜でここまで見ちゃいました。
ご主人様や奴隷って言葉少ない割には面白く、心理描写も素敵でしたー。
頑張ってください。
2010/09/26(日) 03:24:01 | URL | #-[ 編集 ]
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