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『由加里 24』

 「西宮先輩、いじめられているんですよ」
いきなり、貴子が切り出した。ミチルは目を丸くしている。親友が、積極的に動く姿は珍しいからだ。
「それは、テニス部内のことなの」
 あゆみが言う。予め、ミチルと貴子が後輩であることは知らされている。
「それはいけないな・・・・・・」
はるかは、まるで他人事のように言う。
「でも、はるか姉ちゃんは、同じクラスなのよね」
「私は、あまり親しくしてないし、口を聞いたのも二年になって一回か、二回ぐらいかな」
「じゃあ、教室で話しかけられたら無視しないよね」

 ミチルは、上目遣いで、はるかを見る。
―――ミチルはどの程度知っているのか?
はるかは、鷹の目で睨みつけた。しかし、幼なじみの相手のこと、他の同級生たちのように、ひるんだりしない。
 「無視したりはしませんよ」
はるかは、コーヒーを口につける。しかし、砂糖もミルクも入っていない。その苦さに額に皺を作った。

 このとき、むしろ内心でひやひやだったのは、はるかだった。まるで針のむしろに立たされているようだったにちがいない。しかし、話しの内容から言うと、ミチルは真実を知らないらしい。そう考えるとかなり余裕ができてきた。
 「そう、あの西宮さんがそんなひどい目にあっているとは知らなかった。今度、話しかけてみるか・・・・」
「そうしてよ、みんなに無視されてるって泣いているんだから」
「鋳崎さん、あなた、まさか係わっているんじゃないでしょうね!」
 あゆみの声に怒気が加えられる。

「・・・そ、そんなことありませんって、彼女が仲良しグループから無視されているのは知ってましたよ、それは・・・・・・・・・・でも前から知り合っていないから・・・・・・」
思わず、うそぶくはるか。

 ミチルは、いつもと違う、はるかの姿に不審を抱いた。そうは言っても、最近は、互いに忙しく昔のように交流があったわけではない。しかし、だからこそ、その変容に驚いてもいるのだ。
「とにかく、いじめは許せないわね、鋳崎さん、どうにかならないの」
 それは、一般的にはとても青臭い意見だったが、あゆみが言うと、何か異様な説得力があるように思えた。それは体育会系の清潔感に満ちていたからだ。
 そして、それははるかには、より、いっそうある種の圧力を与えていたことはたしかである。

 「さあ、この年頃はグループで動くものですから、部外者が何ともできないわけですよ」
はるかは、まるで三流の教育評論家のように、言う。もっとも、教育評論家などという人種に、まともな人間がいないことは、たしかなことだ。
 
 はるかは、ミチルの態度を監視するように、目を密かに走らせながら、言葉を続けるべくひと呼吸おいた。
「たしかに、それは異常な事態でしょう、同じクラスメートとして捨て置けないのも事実です。それとなく見ておきましょう」
 決して、自分が手を出すとは言わない。ここのところは、言葉の選別を緻密に行っている。

 「・・・・・・・・・・・・・」
四人が四様に、押し黙ってしまった。
この状況下におけるはるかの態度はあきらかに、見え透いていた。しかし、ミチルには、それを見抜こうという気概に欠けていたことも事実だ。なにせ、ミチルにとっては姉のような存在なのだ。その分だけ、見方が偏ることになる。
 「とにかく、いじめは許せないわね」
あゆみとしては、そう言って若い弟子を睨むことしか、できることはなかった。彼女はあくまで部外者にすぎない。

 「私は、これから用があるから、先に帰らしてもらうわ」
あゆみは、スクッと、長身を伸ばした。まさに颯爽としたという形容が、これほど似合う人物は、珍しいであろう。
「あ、西沢さん」
「見送りは結構、じゃ」
 あゆみは、去っていった。すぐに車の始動音が聞こえた。
「鋳崎さんは、どうされるんですか」
「・・・・・・用があるのは、前からわかっていたことだったから」
 はるかは、貴子の質問に、まるで他人事のように答えた。
「ねえ、どういうこと?!」
いきなりミチルが感情的になった。
「どういうこととは?」
はるかも、明らかに先ほどとは態度が違う。
「わかっているでしょう?はるか姉と照美姉が一緒にいて、どうしていじめが発生しているのよ!」
「私たちは、別に正義の味方じゃないんだけど」
「私の知っているはるか姉なら違ったな」
「じゃ、あんたの知っているはるか姉と話し合えばいい」と言い放つと、立ち上がった。
「何処行くのよ!」
「私はもう帰る!」
 苛立ちを隠しきれなくなったのか、バッグを椅子に投げつけた。
「どうしたの?くれるんじゃないの!」
「あんたに上げたつもりはないわよ!!」とバッグをミチルから分捕ると、支払いを済ませ、コテージから出て行った。
「・・・・・・・・・・・」
「まずいよ、あんなこと言っちゃって」


―――――鋳崎さん・・・・・!!
そのとき、由加里は自室から風景を眺めていた。緑が気を静めてくれると思ったのだ。しかし、それは逆効果だった。緑が、ではない。まるで競歩のような勢いで、歩くはるかを見つけたからだ。おもわず、布団を華奢な身体に掛ける。息をひそめる。おびただしい量の涙があふれてくる。
――――もう、だめだ。
由加里は密かにそう思った。いつも誰かから監視されている。そんな気分が常に少女を襲っている。心の中さえ、彼女の自由にはならないような気がした。誰かに見られると、心の中まで見透かされてしまう。だから、誰かの視線にいつもビクビクしている。
―――逃げたい。何処かへ逃げたい。視線が全くないところへ・・・・・。
由加里は、改めて緑の海を見つめた。
 ミチルの母親である笙子は、所用があっていなくなっていた。

 一方、残された二人は、小一時間ほど無言のままだった。しかし、貴子がはっとさせられた。先輩はどうしているのだろう。
「はやく先輩のところに行こうよ」
「そうだね、貴子」
 ふたりは支払いを済ませると、自室に向かった。しかし・・・・・。ドアを開けると誰もいなかった。
「え?先輩!?ママ!」
貴子は叫んだ。しかし、空室は何も答えてくれない。
「もしかしたら、下に行っているのかも」

 その時、由加里は緑の魔境に足を踏み入れていた。しかし、ほぼ同時に背中を見られてしまったことに気づかなかった。その人物は、一瞬ためらったが、意を決して、由加里を追った。
「ち!」
 その背の高い人物は、入りがけに頭を枝にぶつけてしまった。そのことで、かなり焦っていることを、自覚させられた。なんと言ってもここは自殺の名所なのだ。いやそれ以上に、焦らせる理由があった。
 
 樹海の中は、昼間でも薄暗い。すぐに、冥界を旅している気分になった。もう、愛おしい家族や、ミチルや貴子とは、別の世界にセパレイトされてしまったような気がした。しかし、それは、いじめとの完全な決別をも意味する。
 おまけに、地面の起伏は激しく、異常に歩きにくい。登山しているわけでもないのに、すぐに息が上がる。しかし、歩みは止まらない。彼女の中で蠢いている火山はすでに、噴火したのだ。もう逡巡する必要はない。ただ、先へ進むだけだ。そして、五つ目の起伏を登ろうとした瞬間、意図しない圧力が頭にかかった。それは背後へと引き戻される力だった。
「いやああ!!」
反射的に、振りかえる。
「・・・・!!」

 そこにいたのは、だった。由加里の長い髪を掴んでいる。
別にミチルたちであることを期待したわけではない。これは固い決意の元だったのである。決して、狂言なのではない。しかし、よりによって、はるかとは・・・・。
「こんなトコロで、お散歩とは?」
はるかは、できるだけ冷静を保つことにした。
「わ、私だって、解らなかったんですか!?」
由加里は泣き叫んだ。

 はるかは、おののいた。普段の由加里と違う。ただ泣いてばかりの、幼女がそこにいるのではない。
「・・・・どうしたんですか?答えてよ!」
「・・・・・」
「もしかして、わかっていて追ってきたの!?どうして!?さんざん、いじめて、死なれたら困るから?!」
 由加里は、自分でも知らなかったプライドが、わき起こるのを感じた。その噴火はものすごく、彼女自身、制御できずにいた。目の前には、照美と並んで、おそろしいはるかが立っているのだ。
「それとも、おもちゃが無くなるのがいやだから?!」
「・・・・・」
それだけ、畳み掛けて泣き叫ぶと、地面に座り込んでしまった。その姿は幼女そのものである。はるかの彼女に対する印象そのものだ。
「あんたの顔が悪いのさ、照美を傷付ける!あんたは、あいつにどうされても文句いえない!」

 「・・・・・・・!!」
由加里は、幼女そのものの顔をはるかに向ける。はるかは、恐怖を感じた。
――こいつに会うまで、自分はこんなことしたことはない!どうして、こんなことをしなきゃいけないんだ!
 由加里に出あうまで、いじめなどというのは、異次元の出来事だと思っていた。いじめる方も、いじめられる方も、しかし、彼女が現れて、照美を痛く傷付けてから、それが変わってしまった。
――――こいつのせいで!
 はるかは、長い足でサッカーボールのように、目の前の物体を蹴りつけたい衝動に刈られた。

 「顔?!」
由加里に、はるかの理屈が理解できるわけはない。
「おい、早く戻るんだ!」
はるかが、由加里の腕をつかんだ瞬間、聞き慣れた音が聞こえた。パトカーのサイレンである。別に、二人が犯罪の常習者というわけではない。テレビを通じて、聞き慣れているということだけだ。

 サイレンは、少女を現実に引き戻した。とたんに両親や、ミチルたちの顔が浮かぶ。
「いや!!」
「うるさい!」
 はるかは、乱暴に由加里を摑み取ると、サイレンが喚く方向に引きずっていった。圧倒的な体格差は、由加里に反抗する橋頭堡を与えなかった。まるで、警察署に連行される犯罪者のように、マスコミや野次馬に囃し立てられる幼児虐殺者のように、樹海の外に連れ出された。足下に、コンクリートの感触。その硬さは外界の冷たさと仮借無さを暗示しているように思えた。
 既に夜のとばりは降り始めていた。深いオレンジ色の空と、薄闇が、まさに由加里の心を暗示している。
 はるかが大声を張り上げると、二人目掛けて、わらわらと人が集まってきた。
 マスコミと野次馬は、さすがにいないが、警察官と関係者が集まってきた。ミチルたちや、コテージの関係者、その他である。
 由加里の身体には、木の葉や泥が無数に付着している。あの樹海を引きずられてきたのだ、それは当たり前のことだった。その惨めな姿は、犯罪者そのものだった。

 「・・・・・!」
警察官の一人が、懐中電灯を由加里の顔に向けたのだ。
―――まぶしい!ああ、見えない!
もう何も見えないと思った。恥ずかしくて、もう、何も見えない。
「西宮由加里さんですか」
警察官の重々しい声。由加里は、自分の名前が西宮由加里であることすら、忘れてしまっていた。いや、忘れたかったのかもしれない。それは、自動的に別世界へのパスポートとなる。しかし、現実は少女にそれを許さなかった。

 「はい、そうです」
「あなたは?」
「私は、鋳崎はるかと言います。友人です」
友人という言葉が、由加里の心に引っかかったが、そんなことに拘っているときではない。
そんな間にもミチルたちがやってきた。
 一番、目を合わせたくない相手だ。思わず、目を背けざるを得なかった。
「先輩!」
その声は鬼気迫っていた。怖くて、とうてい目を合わすことはできない。泣きながら警察の質問に応対した。パトカーから聞こえる無線の音、赤いサイレン、それらは、少女から現実感覚をしだいに、失わせていった。ぼろぼろの身と心は、それに耐えうるだけの力を持っていなかった。
 
 しだいに、それらは少女の中で、薄くなって、消滅していった。
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