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『由加里 39』

 由加里が妹に、平手打ちを喰わせるちょうど、2時間ほど前に、時間を遡ってみよう。
おまけに、空間的にもちょっと移動する。何?Google earthで見るならば、所詮は数ドットにすぎない。
 夏休み直前の太陽は、時間の感覚を誤らせる。既に、帰宅すべき時間なのに、照美とはるかは、放送室に居座っていた。しかし、日が長いとはいえ、二人の影の長さは、彼女らに、帰宅の催促をしているようだ。それとも、不安の深さや広さを暗示しているのだろうか。

「はるか・・・・」
 照美は、思わず声を漏らした。
「私はどうしたって言うんだろう?」
 はるかに対してだけは、男っぽい言い方もする。
「たしかにおかしいね、お前が、丸当ごときにぞっこんになるとは思えないな」
「冷静な言い方ね。だけど、人の心はそんなに割り切れるものじゃないわ?」
 照美は、嘘をつくとき、特有の目の動き方をする。それをはるが知らないわけはない。もちろん、わかっていて嘘をつくのだ。

「照美、お前に聞きたいことがある」
「何よ?」
「どうして、お前自身、お前が西宮を憎むのか、解っているのか」
「なんか歯切れの悪い聞き方をするのね」

――――わかっていて、そう言うのは意地悪だな!いや、わかっていないか!?
はるかは、照美を向き合った。
「何で、そんな目で見るのよ!」

 照美が腰掛けている壁に手をつく。そんなふたりの影は、さながら仲の良い恋人同士のようだ。
 はるかの脳裏にある映像が浮かぶ。それは10才のころである。ふたりの家族は、何処かへキャンプに行った。誰もが寝静まった夜のことである。はるかは眠れずに、一人で夏の夜に身を委ねた。
 しばらく歩くと聞き慣れた声がして、思わず隠れた。見つかったら怒られるとおもったのだ。
その時の会話だ。

「ユカリさんを忘れるのかい」
「忘れるわ、いまのわたしには、照美がいる。あの子が私の子よ、きっとユカリとサエコは、私を許しはしないわ ―――――でも思うの!もしも照美とはるかが私の産んだ子だったらどんなにいいか、でもその時は、ユカリもサエコも、私の子じゃなくなってしまう」
「考えちゃだめだ。もう、何も考えるな」
 涙を押し殺すような声と、夫婦の愛撫はいつまでも続いた。

 ――――照美は、百合絵ママの実の子じゃない。
―――――百合絵ママは、あたしのことを本当の子みたいに思ってくれている!

 その時、二つの事実が少女を貫いた。その時、引き返せない道を歩いているということに、完全な自覚があったわけではない。しかし、照美を第一に思うという決意は、確かにあった。
―――私だけは、照美の味方。
 
「わからないわよ!どうして、あの子があんなに憎いのか!ただわかるのは!あいつに会わなかったら、私はこんなことしてないっ!」
 照美は床に両手を付いた。そして、手が痛むのも忘れて、床を打ち始めた。絨毯が引かれているとはいえ、無事にはすまないだろう。
「照美ぃ!やめるんだ!やめろ!」
 照美の両腕は、空気に絡み、虚空を蹴破ろうと動く。しかし、はるかの力腕は、それを難なく受け止めてしまう。
「殴るなら、私を殴りな!」
「ううう!」
 照美は、その言葉通り、はるかの胸を叩きだした。中学生離れした乳房は、こんもりと、内部から盛り上がっている。外見からも、そのかたちがはっきりとわかる。

「照美!」
 鍛え上げた肢体を持つはるかであっても、さすがに女の子だ。胸部は弱いらしい。さらなる攻撃に堪えかねたのだろう。照美の手首を片手で押さえつけると、彼女をひょいっと、抱き上げた。
「離して!離せ!」
 照美は、なおも激しく抵抗しようとする。しかし、叶わないとあきらめたのか、腕を振り上げたまま、一秒ほど停止する。
 そして、はるかの胸に顔を埋めると、激しく泣き出した。
「・・・・・」

 はるかは、それを黙って受け止めた。照美の流す涙も慟哭も、すべて受け止める。そのような心持ちで、腕の筋肉に力を入れる。すると、照美の繊細な肌を通じて、心臓の鼓動と動悸が、直に伝わってくる。それは、彼女の心動きを直で、表しているように思えた。

――言うべきなのか?言ってはいけないのか?
 そのことが数秒ごとに、反芻され、はるかの脳髄と脳下垂体でかみ砕かれた。しかし、何も消化されず、栄養になることもない。

―――こいつにとって、冴子ママが、実の母親でないことは、耐えられない事実だろう。
 そう思うと、はるかは一歩踏み出せないのが、現実だった。しかし、不思議なのは、冴子と由加里が酷似していることに気づかないことだ。徹底的に、美術的センスに欠けているのか、心持ちというのは、こんなにまで主観を歪ませるものなのか。

 陽光が力を失うまで、その反芻は続いた。

 再び、時間を元に戻そう。由加里が郁子に平手打ちを喰わせた、まさにその瞬間である。
ピシッ!!
―――由加里姉!
「何かあったの!?」
 春子がキッチンから出てきた。
その音は、廊下から、キッチンまで響いた。その衝撃がわかるであろう。
 
 母親が見たものは、泣きじゃくる郁子と、放心したように立ち尽くす由加里だった。妹は、赤子のように、声を上げて泣き続け、由加里は、幽霊を見たように黒目を小さくして、何処か虚空を睨んでいる。
 一瞬で、すべてを悟った。
「由加里!あなた、何してるの?!」
「ママ・・・・・!」
 本能的に、郁子を庇うように立ちはだかった。その行為が、由加里には妬ましかった。
「ママ・・・・・!」
「答えなさい!どうして、こんなことをするの?!」
ビシッ!
 今度は、由加里が平手打ちを喰う番だった。
「・・・・・・・!?」
 無条件に弱い方を、庇う性質が母親には、備わっているようだ


―――――弱い?小さくて、可愛いだけで、それを判断するの?!
「オネガイ、聞いて、由加里の話を!」
 由加里は、かつてまるで、クラスメートにそうしたように、懇願した。
「ママっあ!ぶったんだよ!」
 泣きじゃくる郁美。どう見ても、妹をいじめる姉という構図しか生まれてこない。
「ママあ、この人、いじめやってるんだよ!最低だわ!」
 吐き捨てるように言う郁子。「この人」という表現が衝撃的だった。由加里を見上げるその目は、どうみてもかつての郁子ではない。一見怯えているように見えるが、その実、母親が我が手にあるという優越感が見えてしまうのはどうしてだろう。

「ワタシ、そんなことしてない!してない!!」
 由加里は叫んだが、何の説得力もないことに、自分ながらに驚かされた。
「ウソよ!穂灘に責められたんだから!」
――――やっぱり、そのルートで、話しが流れているんだ。でも穂灘さんは、私のことを恨んでいるふうはなかったのに!

 小学校時代から、彼女を知っているが、それほど親しかった記憶がない。もちろん、その反対に喧嘩をしたという思いもない。彼女に弟か妹がいることすら知らないのだ。
しかし、春子には、自分がクラスでのけ者にされていることは知っている。それなのに、由加里のことを信じてくれないのか。

 裁判で行われたことが、そのまま穂灘の兄妹に伝わり、そして郁子が知ることになった、それも最悪の状況で。
そして、そのまま母親に伝えられた。こういうことだろう。
 どうにかしなければならない。母を説得しなければ、本当に、自分のいる場所が何処にもなくなってしまう。そのような恐ろしい直感が現実のものになろうとしている。自分の足下が完全に崩れ去ってしまう現実は、まさに目の前にあった。

 その後の言い争いや、涙の応酬はよく憶えていない。ただ、憶えているのは、夜の街を駅に向かって歩いていたことだ。冷たいネオンサインの類は、青も緑も黄色も、少女を嘲笑っている。
 今、たまたま通った車は、水しぶきのプレゼントを由加里に呉れてやった。たぶん、水溜まりを通過するさい、注意しなかったせいだ。きっと、少女を嫌っているのだろう。
それは、彼女には、街に吐きかけられた唾に思えた。もっと言えば、社会に、見捨てられたようにすら思えた。

―――私は村八分だ。
 それが被害妄想であることは、100も承知だ。しかし、泣きはらした顔に誰もキスをしてくれないのは、何故だろう。今通りかかった、OLは?土木業者の兄ちゃんは?、    
そして、犬は?動物さえ由加里を相手にしてくれない。

 少女を迎えたのは、共産社会の近代街のように、誰も笑わないコンクリートの塊だった。裸の王様の宮殿、京王線の駅。通勤ラッシュは過ぎたとはいえ、まだ利用客は行き交っている。
 しかし、マネキンのようなOLやサラリーマンの顔に、表情はなく、哀れな少女に何も与えてくれない。そう、キスはおろか、慰めの言葉さえかけてくれないのだ。
 
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